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2020年7月7日【テクノロジー】

LEXUSの新LS、AI運転支援機能を採用し世界初公開

坂上 賢治

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深い陰影とハイライトを実現した新塗装技術色の銀影(ぎんえい)ラスターを採用

 

 トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田 章男)傘下のLEXUSブランドは7月7日、新型「LS」を世界初公開した。日本での発売は2020年初冬を予定している。(坂上 賢治)

 

 

LSは1989年に発売された当時、圧倒的な静粛性で世界を驚かせ、これによりLEXUSの礎を築いたクルマだ。そんなLSについてLEXUSのチーフブランディングオフイサーを務める豊田章男トヨタ自動車社長は「常にイノベーションの精神を貫き、その時代に新たな技術や価値を提供することで変革を起こすクルマ」として位置付けているという。

 

 今回発表の新型LSは、LEXUSの独自性を深めることに努め、静粛性と乗り心地の大幅な向上を追求したとしている。具体的にはパワートレーンやサスペンションからシート縫い位置などの細部に至るまで徹底的な作りこみを実施。

 

 

さらに最新のディープラーニングを中心としたAI技術による高度運転支援技術「Lexus Teammate(レクサス・チームメイト)」を採用。運転中に遭遇しうる様々な状況を予測・対応することで支援する。

 

具体的には、トヨタ自動車社内の凄腕技能養成部に所属する開発ドライバー(車両の性能評価/開発や人材育成を担当)の運転操作を取り入れたシステム制御にこだわることで、複雑な道路状況下でも安全性と優れた走行安定性を実現。人の感性に寄り添った安全/安心な移動体験の提供を目指したという。

 

 

 またエクステリアでは、新しい塗装技術によって深い陰影とハイライトを実現した新規外板色の「銀影(ぎんえい)ラスター」を設定。これは光輝材(アルミフレーク)を含んだ塗料の体積を凝縮させる「ソニック工法」を応用したもので、アルミ蒸着を高密度で敷き詰める最新の塗装技術。鏡面のように粒子感をほとんど感じさせない滑らかな質感で、周囲の僅かな光も繊細に捉えている。

 

インテリアはタッチディスプレイの採用による操作性向上に加え、西陣織と箔など日本の伝統工芸とのコラボレーションにより、例えばオーナメントに西陣&箔を新規設定。西陣織の銀糸やプラチナ箔の輝きにより月明りに照らされた波の揺らぎによる「月の道」を表現するなど細部に至るまでこだわり抜いてLEXUSのフラッグシップにふさわしい上質な室内空間を目指した。

 

 

 走行性能面でハイブリッド車のLS500hでは、使用頻度の多い走行領域における加速時のバッテリーアシスト量を増加させることで、より余裕のある加速を実現。加えて発進加速時のエンジン最高回転数を低下させ、静粛性の向上も目指した。

 

 

一方、ガソリン車のLS500では使用頻度の多い走行領域でのエンジントルクの立ち上がりを向上させ、車両の加速レスポンスを向上させた。またシフトスケジュールを変更し、各ギヤ段で加速できる領域を拡げることで加速時のシフトダウン頻度を低減。これにより余裕のある力強い走りを実現したという。

 

 

Lexus Internationalの佐藤恒治プレジデントは「LSの開発ではフラッグシップとしてイノベーションを追求し、常にお客様に新しい技術や価値をご提供してまいりました。今回発表した新型の開発に於いては、初代から一貫して突き詰めてきた静粛性と乗り心地をさらに進化させ、高度運転支援技術Lexus Teammateの採用により、安全かつ安心なこれまでにない移動体験が実現できています。

 

ドライバーは、アクセルやブレーキそしてハンドル操作などによる疲労が低減され、より運転に集中できるようになります。またクルマとドライバーの関係を熟知した自動車会社だからこそ出来る、凄腕ドライバーが運転しているかのような乗り心地を実現した運転支援と、クルマとドライバーが対話し常にお互いの状況を正しく把握できるHMI(Human Machine Interface)が安心をもたらします。

 

 

さらに、その開発を突き詰める過程で車両の基本性能も飛躍的に向上し、進化を果たしました。LEXUSは、これからも人間中心の考えのもと挑戦を続け、お客様お一人お一人のライフスタイルを豊かにする体験をお届けしてまいります」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。