フォルクスワーゲンAGは6月28日、「Golf(ゴルフ)」最上級グレードの「Golf R」並びに「Golf R Variant」の新型2モデルを世界初公開した。今回、初披露目となったモデルは、最適化されたドライビングダイナミクス設定に加え、パワーユニットでは先代比10kW/14PSアップの245kW/333PSの最高出力を備える。
Golf R
最高速は、オプションの「Rパフォーマンスパッケージ」を装着した場合、250km/hから20km/h アップの270km/hにまで引き上げることが可能になる。これにより、これら2モデルは「Arteon R Shooting Brake ( アルテオンRシューティングブレーク ) 5」と並ぶ世界で最も速いフォルクスワーゲンのモデルとなる。
先行販売は7月3日のドイツ国内から開始。価格は、「Golf R」が53,795ユーロから、「Golf R Variant」が55,065ユーロから。またオールブラックで統一したコーディネートの特別仕様モデル「Golf R Black Edition」は58,440ユーロからとなる。
Golf R Variant
この新型Rモデルは、今年大幅なアップデートを果たした第8世代のゴルフがベース。施されたエクステリア刷新は、フロントマスクでLED Plusヘッドライト、照明付きVWバッジ、バンパーのエアカーテンとして反映。
リアセクションは再設計された新LEDテールライトクラスターに反映されている。またブレーキ冷却に拘った設計の新19インチ「Warmenau鍛造ホイール(単体重量8kg)」もオプションで用意される。
インフォテインメント面では、ハードウェアとソフトウェアの双方で見直されており、インストルメントパネルには、ゴルフ史上最大のディスプレイ( 対角:32.8cm )が搭載された。
ディスプレイ構造は、メニュー構造を見直したことと、新グラフィックにより操作性を改善。自動制御機構を備えた照明付きタッチスライダーの他、「ChatGPT」ベースの音声アシスタントIDA6の制御も再設計されている。更にGolf Rモデルには、精悍なデジタルコックピットプロ( ディスプレイの対角線:26cm )が標準装備されている。
インテリアも人間工学に基づき洗練度を高めた。具体的にはドライバーと助手席側はヘッドレストが一体化されたスポーツシートを用意。
オプションで、サイドエリアにブルーのアプリケーションを備えたカーボンルックエレメントと、シートの背もたれに「Rロゴ」が付いたブラックのナッパレザーインテリアが設定されている上に、カーボン製のインテリア アプリケーションもオプションで用意される。ラゲッジルームの最大容量は、1,642リットル( 後部座席の背もたれを折りたたんだ状態 )だ。
パフォーマンス面では先の通り、Rモデルには245 kW (333 PS) の 2.0リッター ターボチャージドエンジンに7速DSGを組み合わせ、トルクベクタリング付きの4MOTIONを介して4輪に伝達される。
またRパフォーマンス パッケージには、サーキット走行専用時の〝ドリフト〟と〝スペシャル〟のふたつの追加モードがある。このうち〝スペシャル〟モードは、ニュルブルクリンク北コース合わせたセッティングとなっている。なお新しいRモデルは、日常の運転とスポーティさを両立させているが、Golf R Variantはそれに加えて高い柔軟性も付与された。
Golf R Black Edition
最後に限定版の「Golf R Black Edition」は、よりダークなVWバッジとRロゴ、ダークなRロゴ付きのブラックRブレーキキャリパー、ブラックの19インチEstorilホイール、ブラックのテールパイプトリム、ダークなIQ.LIGHT LEDマトリックスヘッドライトが特徴のモデルだ。装備では、他のモデルでオプション設定となっているRパフォーマンスパッケージも含まれる。※現段階では、日本への導入タイミングは未定となっている。