ボルボ・トラックは11月29日、新型「ボルボFH」のセミトラクター4×2と6×4およびカーゴ6×2と6×4の販売を開始した。
今回のフルモデルチェンジでは、生産性と安全性、快適性をより高めることで高品質の輸送を実現し、人材不足が深刻化する物流業界において、プロフェッショナルなドライバーの確保に貢献。また燃費・環境性能を高めることで日本の脱炭素化に寄与するという。
ボルボ・トラックセールス バイスプレジデントである関原紀男は、「日本の物流業界では現在、熟練したドライバーが慢性的に不足しています。新型ボルボFHは生産性・安全性・快適性において、ボルボ・トラックだけが提供できる機能を装備し、プロフェッショナルなドライバーによる輸送品質をこれまでに以上に高めます。新型を投入することで、物流会社が理想のドライバーを獲得・維持することに貢献できれば幸いです」と述べている。
■各車型の主な特徴
【トラクター】
4×2トラクターにはホイールベース3,800mmのシャシーを新たに追加、またすべてのモデルに荷物への衝撃を極限まで少なくできるフルエアサスをオプションで追加した。これにより輸送品質を向上させ、長距離運行時のドライバーへの疲労を軽減できるという。また、FH6x4第五輪荷重25t車にリアエアサスを追加し、シャシーのバリエーションを大幅に拡充した。
【カーゴ】
トラクターに加え、坂道や高速領域で圧倒的な走破性を誇る13ℓエンジンを搭載したリジッドの6×2、6ⅹ4を新規に発売。6×4にはフルトラクターに流用可能な高馬力仕様も設定した。リジッドにはフルエアサスを標準装備とし、一部モデルでリアエアサスが選択できる。
■インテリアを大幅に刷新し優れた運転環境を提供
・インストルメントディスプレイ:12インチの高解像度フルデジタルディスプレイ。運転状況に応じてモード切替可能。
・9インチのサイドディスプレイ:インフォテインメント、運転アシスタンス、カメラモニタリングなど様々な情報に、タッチ操作でアクセスできる。
■13LエンジンとIーシフトの組み合わせで燃費向上およびCO2削減
高排気量で、高トルクを低回転から高回転域まで持続するパワフルな13L エンジンと、好評を得ているIーシフトトランスミッションの組み合わせは、山坂の多い日本の道路で高い燃費効率を実現。また、Iーシフト・デュアルクラッチがオプションで搭載されており、動力を中断することなくギアチェンジが可能だという。
■大型トラックでは数少ない「アダプティブ・ハイビーム・ヘッドライト」を採用
大型トラックとしては数少ないアダプティブ・ハイビーム・ヘッドライトを採用した。このシステムは、トラックが対向車や他の車両に近づくと、LEDハイビームの一部を自動的に無効にすることで、運転手および歩行者の安全性を向上させる。またカメラとレーダーが他の車両を検知した場合や、カメラがトラックの周囲の光量の変化を検知した場合には、ハイビームが調整される。
■その他様々な安全機能がより充実
・下り坂での走行時に不要な速度超過を防ぐため、最高速度を設定するダウンヒル・クルーズコントロールや、時速0kmまでのすべての速度で機能する改良型アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)を搭載。
・緊急ブレーキ付衝突警告機能や、エレクトロニック・スタビリティ・コントロールなどの安全機能の前提となる電子制御式ブレーキシステム(EBS)を標準装備。