ボルボ・カーズは2月14日、2021年通期の売上高と収益性が過去最高となったことを発表した。
自動車業界では部品の供給不足が続いているが、ボルボ車に対する需要は堅調で、販売台数は増加したという。
ボルボ・カーズの2021年の売上高は、2020年の2,628億SEK(スウェーデン・クローナ:日本円約3兆2,718億円)から2,820億SEK(約3兆5,100億円)となった。通年の営業利益は203億SEK(約2,527億円)で、COVID-19の影響を受けた2020年の85億SEK(約1,058億円)から増加。また、この期間の営業利益率は7.2%となった。
ボルボ・カーズCEOのホーカン・サムエルソンは、「2021年はボルボ・カーズにとって誇れる1年でした。自動車業界における継続的な部品の供給不足にもかかわらず、世界的に市場シェアを拡大し、過去最高の売上高と収益性を達成しました」と述べた。
2021年第4四半期の中間報告書では、売上高801億SEK(約9,972億円)、前年同期比6%減となった。需要と受注は好調を維持したが、生産は抑制された。台数減によるマイナス影響は、値引きの抑制と高利益率モデルへのシフトにより相殺された。一方、合弁事業及び関連会社における利益分配は、主にポールスターなどの戦略的関連会社の開発初期段階での費用負担や、繰延税金資産に関連する会計処理の変更により、営業利益を減少させた。当四半期の営業利益は37億SEK(約461億円)で、営業利益率は4.6%。ジョイント・ベンチャーおよび関連会社からの利益分配を除くEBITマージンは7.1%であった。
第4四半期の販売台数は、2020年の同時期と比較して20%減少した。電動化ラインアップは引き続き好評で、リチャージモデル(BEV及びPHEV)は第4四半期の世界販売台数の34%を占めた。プラグインハイブリッド車が28%を占め、電気自動車は第4四半期の総販売台数の6%になった。
ボルボ・カーズは今年の夏以降、電気自動車の年間生産能力を15万台に引き上げるため、販売全体に占める電気自動車のシェアは今後も拡大し、2022年通年では、2021年と比較して2倍以上になると見込んでいる。
今後の見通しについては、依然として不透明感が強い状況である。部品不足は多少緩和されたものの、サプライチェーンは引き続き抑制要因になると予想される。一方で、引き続き顧客の需要は旺盛であり、電気自動車が市場全体を上回る速度で成長すると予想している。これにより、ボルボ・カーズは2022年も販売台数を伸ばし続けることができるとしている。
2020-2021年のボルボ・カーズ
2020年7月から2021年6月までの12ヶ月間、ボルボ・カー・グループは225億SEK(2,783億円)の営業利益を記録した(2019年は143億SEK(1,769億円))。同期間の売上は2,921億SEK(3兆6,133億円)(2019年は2,741億SEK(3兆3,906億円))、世界販売台数は773,000台に達した。