ボルボ・カーズは、電動化モデルの需要が急増し、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響からの回復を後押ししたことから、2020年の下半期の販売台数が同社史上最高を記録したと、2021年1月7日発表した。
上半期にパンデミックの影響を軽減するために断固たる措置を講じたことにより、一時的な操業停止から早期に生産を再開することができ、外部充電が可能なリチャージ・ラインアップの需要が急増したことも手伝って、力強い回復を実現することができたとしている。
電気自動車(BEV)やプラグインハイブリッドパワートレインを搭載したリチャージモデルのシェアは、前年比2倍以上に増加した。欧州では、全体の販売台数に占めるリチャージモデルのシェアは29%となり、ボルボは充電可能なモデルにおいて欧州トップブランドとなった。また、米国ではプラグインハイブリッドのトップブランドとなった。
2大市場である中国と米国では、上半期にパンデミック関連で落ち込んだ販売台数を、下半期に上半期の減少以上に回復させることができたため、通期では前年比増となった。
グローバル・コマーシャル・オペレーションズの責任者であるレックス・カーセマケルスは、「厳しいスタートを切った後の下半期は、当社の主要な販売地域すべてで市場シェアを伸ばし、素晴らしい結果を残すことができました。私たちは、新型電気自動車の導入とオンラインビジネスの拡大を継続しながら、2021年もこのポジティブな傾向を維持することを目指しています」とコメントしている。
上半期には販売台数が21%減少したものの、2020年下半期には近年の成長軌道を再開させ、6月以降は堅調な伸びを示し、下半期の販売台数は前年同期比7.4%増の391,751台となった。
ボルボ・カーズの2020年世界販売台数は661,713台となり、前年比6.2%減となった。通年の最終的な数字はまだ確定していないが、1~11月では競合他社を上回り、すべての主要販売地域で市場シェアを伸長させることができた。
2020年の中国での販売台数は、前年比7.5%増の166,617台となった。米国では110,129台を販売し、前年比1.8%増となった。両市場では、受賞歴のあるSUVラインアップに対する強い需要が販売台数の大半を占めている。
欧州では、多くの主要市場でボルボ・カーズのリチャージモデルに対する強い需要が見られたが、パンデミック関連の規制により市場全体が低迷したため、通年での販売台数は15.5%減少した。
パンデミックはオンライン販売への動きを加速させ、これは2021年も引き続き注力していく分野となる。2020年、ボルボ・カーズは2019年に比べてオンラインで販売された契約数を2倍以上に増やし、オンライン販売を通じた他社銘柄成約率は引き続き高く、市場シェアの増加を支えている。
ボルボ・カーズはプレミアム電気自動車会社になることを目指しており、今後数年のうちに複数の電気自動車を発売する予定。2025年までには、世界販売50%が電気自動車で、残りがハイブリッド車となることを目標としている。現在、全モデルにプラグインハイブリッド車を設定している唯一の自動車メーカーでもある。
地域別販売台数の詳細は以下の通り
年間販売台数は、XC60が191,696台(2019年:204,965台)でトップ、XC40が185,406台(2019年:139,847台)、XC90が92,458台(2019年:100,729台)と続いている。