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2024年8月15日【新型車】

ボルボ・カーズ傘下のポールスター、米国内生産を開始

坂上 賢治

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浙江吉利控股集団(ジーリーホールディングス)に属するボルボ・カーズ傘下のポールスターは8月14日(スウェーデン、ヨーテボリ発)、自社ブランドのプレミアムBEV「ポールスター3」の生産を米国サウスカロライナ州で開始した。この結果ポールスター3は、米中の2大陸に跨がり生産される初のポールスターとなる。( 坂上 賢治 )

 

なお中国に於けるポールスター3生産は成都市に於いて始動。これに対して米国では、ジョー・バイデン大統領がEVなど387品目に、301条関税の関税率を最大100%に引き上げる見直し案を米国通商代表部(USTR)へ指示。

 

 

現在、8月中旬以降の適用開始に向けて調整中の段階にある。しかし「ポールスター3」の米国生産が軌道に乗れば、ポールスターはこれら関税率引き上げの影響を低減できる。当初、ポールスター側では、サウスカロライナ工場に1億1,800万ドルの追加投資を行い、早期の米国内製造を視野に据えていたが、ソフトウエア開発などが遅れた影響で生産開始が2024年第1四半期になる見込みとしていた。

 

この2大陸に跨がる車両生産体制についてポールスターのトーマス・インゲンラス最高経営責任者(CEO)は、「米国国内でポールスター3を製造することは、当社にとっては企業成長を視野に据えた重要なステップとなります。

 

 

現在、当社は米国のお客様に米国製の電動SUVを提供しており、今後はサウスカロライナ州で生産されたポールスター3をヨーロッパに輸出することで、より広範囲な当社事業を強化することができます。

 

またポールスター3は、スカンジナビアのデザイン、最先端のテクノロジー、優れたドライビング ダイナミクスを組み合わせた高性能SUVとして、世界中の自動車メディアから素晴らしい評価を受けており、お客様の関心も高まっています」と述べた。

 

 

なお現段階で、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋地域の世界27の市場でオンライン販売を行う同社は、更に来たる2025年半ばから、韓国内でSUVクーペの「ポールスター4」の生産を開始する予定だ。

 

 

加えて今後、電動4ドアGTの「ポールスター5」、電動ロードスターの「ポールスター6」の投入も計画しているとしており、製造拠点の柔軟化・多様化・に向けて、多角的な事業拡張措置を講じている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。