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2024年9月4日【新型車】

ボルボ・カーズ、EX90 SUVのリリース準備完了

坂上 賢治

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ボルボ・カーズは9月4日、新たな旗艦モデルであり、ピュアBEVのEX90の米国・欧州に於けるリリース準備を整えつつある。またその他の地域に向けても、第4四半期から翌年の第1四半期までの間に出荷拡大を図っていく予定という。

 

同社の最高経営責任者を務めるジム・ローワン氏は、EX90で米国を横断するロードトリップに参加。「この数週間、EX90の性能を徹底的にテストしてきました。その旅は、サウスカロライナ州チャールストン郊外の当社工場からカリフォルニア州に至るものでした。

 

今回の旅で、EX90は私たちがこれまでに作った中で最高の車だと自信を持って言えます。様々な運転条件と路面状況で、米国3州を950キロ走行しましたが、その間の印象は本当に良い思い出しかありません。

 

 

充電、ハンドリング、乗り心地、車内の静けさ、素晴らしいサウンドシステム、信頼性、テクノロジー、UIの感触。私はこれまでこのようなボルボ車を運転したことがありません。EX90はボルボ・カーズにとって新しい時代の始まりであり、それが今から始まるのです。

 

しかもEX90は、当社の最新鋭のコアシステムを搭載した最初のボルボ車として、我々ににとってもパラダイムシフトを象徴するものでもあります。それゆえ私たちの言葉を信じるだけでは、真のEX90の実力を知るには決して充分ではありません。

 

そこで米国ロサンゼルスの南東でグローバル メディア テスト ドライブを開催し、世界中の何百人ものジャーナリストにEX90のあらゆる品質を体験してもらっています」と述べた。

 

そんなEX90に搭載したAIコンピューターは、NVIDIA DRIVE®プラットフォーム上に構築されています。これにQualcomm Technologies, Inc.のSnapdragon®コックピット プラットフォーム。更に当社のエンジニアが自社開発したソフトウェアがシームレスに連携。安全性、インフォテインメント、バッテリー管理など、車内の主要機能の全てを司る。その結果、応答性が向上、より便利な車内体験が実現しているとした。

 

また安全面では、Googleのソフトウエアも内蔵されたEX90には、レーダー、カメラ、LiDAR など様々なセンサーを搭載。センサーからのデータ収集と常時接続の 5G接続、定期的な無線ソフトウェア アップデートを組み合わせることで、車載機能を継続的に改善させつつ、時間の経過と共にその性能を拡張させることができるいう。

 

 

また最新のユーザー エクスペリエンスも、世界中のボルボのステアリングを握るドライバーへ無償提供される。それはピクセル密度 21パーセント増加させ、鮮明度を高めた大型11.2インチの独立型中央スクリーンにも反映される。

 

その結果、画面上のコンテンツ表示も大きく改善される。マップ、メディア、電話など、最も一般的なアプリとコントロールをホーム画面に表示。これにより最も頻繁に使用する機能にアクセスするために画面をタップする回数が少なくなる。

 

例えばナビゲーションの指示に従っていて音楽を変更したい場合、メディア機能にアクセスするためにGoogleマップを離れる必要はなくなる。更にコンテキストバーは、状況に応じて表示内容が変わり、最近使用したアプリが表示される。また低速で運転している場合は、外側のカメラのアイコンが表示されるので、狭い場所での運転に役立つ。

 

ちなみにこの新世代のユーザー エクスペリエンスは、様々な画面形状やサイズに合わせて調整・拡張できるようになる。従って新型 XC90、EX90、または3年前の XC40のいずれを運転していても、最新のボルボ カーズ インフォテインメントエクスペリエンスを提供でき、多くのドライバーが運転上で本当に重要なこと、つまり前方の道路に集中し易くなるとしている。

 

なおEX90の生産は、米国サウスカロライナ州チャールストン郊外の工場で今年初めに開始された。同工場は年間最大15万台の生産能力を有する。

 

近年、同工場の設備には大規模な投資を実施。ボディ ショップと塗装工場を改装・拡張した。この工場には現在、最先端のバッテリー パック生産ラインも備わったことで、米国生産施設は、新しい時代の幕開けに十分に対応できる状態にあると結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。