NEXT MOBILITY

MENU

2024年9月4日【新型車】

ボルボ・カーズ、XC90を改良

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ボルボ・カーズは9月4日、電動車戦略の修正に伴い主力ハイブリッドSUVのXC90 を改良を施した。

 

まずは重要な機能面では、バックアッププランを備えた優れたプラグインハイブリッドEVとして、WLTPテストサイクルの1充電で70キロメートルを超える電気走行距離を提供する。これにより自社データによると、最新のプラグインハイブリッド車として走行する距離の約半分は純粋な電気で走行できるとした。それでいて必要な時にはガソリンエンジンを組み合わせることで走行距離を800 km以上へ伸ばすことができる。

 

これによるピュアBEVとプラグインハイブリッド車を組み合わせとし、今日の市場に適したポートフォリオを提供する。つまり完全電気自動車のラインナップに加え、プラグイン ハイブリッド車は引き続き選択肢のひとつとして存在し続け、プラグイン ハイブリッド車は、完全電気自動車の未来への強力な架け橋として存在し続ける。

 

 

なおインテリアでも、新型BEVのEX90やEX30の同様のユーザー エクスペリエンスをXC90へ提供する。高解像度の大型中央タッチスクリーンでユーザー エクスペリエンスが向上。これに定期的な無線ソフトウェア アップデートの世界が開かれることで、最新機能が継続的に提供される。

 

先進安全性能も、プレミアムEVと同様、先進的かつ包括的なアクティブ セーフティ機能が引き続き搭載され、運転者や家族、そして道路上の他の人たちを安全を担保する。

 

特にXC90 はレーダーとフロントカメラを使用して、対向車線にはみ出しているかどうかを検知し、衝突の危険を避けるために安全に自車線に戻し、不注意で道路から外れてしまうのを防ぐ。更にブレーキとステアリングを使用して、他の車両、歩行者、自転車、スウェーデン原産のヘラジカなどの大型動物との衝突も回避する。

 

 

乗り心地でも、各ダンパーが現在の道路状況に機械的に適応。快適性と安定性の両方を最適化できるようになった。これにより、より自信を持ってリラックスした運転体験が実現する。

 

乗り降りのし易さ、高速走行時の空力性能の向上、荒れた地形で車高を上げることなど、どのような要望にも応えられるよう、エアサスペンション付きのXC90では車高を20 mm下げたり40 mm上げたりすることもできる。加えて車体の特定部分に断熱材を追加したため、風切り音や道路からの騒音が大きく軽減される。

 

インテリアも新しくなり、現代的なスカンジナビア デザインの体現するフロント キャビンを備える。ダッシュボードも以前よりも水平な形状になり、高級リサイクル素材で作られた装飾パネルが組み込まれて質感の高い仕上がりとなった。

 

 

また、現在の XC90 オーナーからのフィードバックに応えて、キャビンの構成を変更させて実用性を高めた。例えばセンターコンソールに追加のカップホルダーを含む追加の収納スペースを設けて、携帯電話の充電機能もメインの収納エリアとは別の中央トンネルの後ろに配置して利便性を高めた。

 

 

最後に、マイルドハイブリッドガソリンモデルの希望する場合は、2 種類のマイルドハイブリッドガソリンモデルが用意される。そのB5とB6は、どちらも48Vリチウムイオンバッテリーと統合スターター/ジェネレーターを搭載しており、実際の運転で排出量と燃料消費を最大15% 削減できる。

 

これら各部が刷新された新型ボルボXC90 は同日より受注可能となり、生産は 2024年後半に開始される予定。これにより世界で最も早い顧客への納車は年末頃に開始される予定(仕向地により大きく異なる)となっている。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。