UDトラックスは9月30日、大型トラック「Quester(クエスター)」と中型トラック「Croner(クローナー)」の新型モデルを海外の主要市場で発売した。
今回投入するモデルは、欧州連合(EU)が定めるEU圏内統一排出ガス規制「ユーロ5」に準拠。車両の稼働率や燃費効率のさらなる向上、総保有コスト(TCO)の最適化、さらに環境負荷の低減を実現する。
新興国では、工業化と経済成長に伴い深刻化する大気環境の悪化そして世界的に注目が高まる地球温暖化問題に対応するため、より厳しい排出ガス規制の導入を急いでいる。「ユーロ5」基準では、「ユーロ4」基準比で43%のNOx排出量の削減が求められており、よりクリーンなトラックの導入が求められる。
UDトラックスによると、今回投入する「ユーロ5」モデルは、2004年にトラックメーカーとして世界で初めて導入した尿素選択還元型触媒システム(SCR)技術を搭載。各国で厳格化する各種政策を念頭に、各国での制度リスクの低減と社会的な要求が高まる環境課題への対応を両立する。
また、「クエスター」と「クローナ」の新モデルは、SCR技術を採用した「ユーロ5」対応システムに加えて、リアルタイムの「燃費コーチ」機能を加えた新たなインストルメントパネルを採用。ドライバーは、燃費改善のための最適な運転方法を自身で確認することができる。
UDトラックス海外販売シニアバイスプレジデントのジャック・ミッシェルは「新型コロナウイルス感染症後における経済・社会の復興を促進するために、より持続可能なアプローチが提唱されるなど、サステナビリティという視点がこれまでに以上に関心を集めています。
よりモダンで効率的な物流は、変化の激しい時代において社会を動かすために不可欠です。環境への影響を最小限に抑えつつ、ビジネスの復元力を高めることができる新型モデルの投入は、こうした社会的要請に対応するものです」と述べている。