UDトラックスは、1月29日から2月19日にかけて、北海道北見市で、毎年恒例の寒地走行試験を実施。
今年の試験には、3月に発売予定の新型「クオン」、総輪駆動除雪専用車2台を含む6台の車両を投入、のべ約300名の開発技術者が従事した。
気温が零下20度を下回ることも珍しくない厳寒期の北見市で、毎年行われる寒地走行試験は、ユーザーの実際の使用環境(自然環境)で試験走行を実施することで、総合的な車両性能の向上に大きく貢献。
この厳しい環境下での試験を通じて、社名の由来であるコアバリュー「Ultimate Dependability (究極の信頼)」にふさわしい車両の提供が可能になるとしている。
1985年、初めて北見市で実施された試験は、1997年から場所を現在の農道離着陸場に移し、今年で33回目。
離着陸場を活用した全長約1,000メートルの圧雪コースの中には、アイスバーン、シャーベット路、くぼ地なども配置され、パワートレインやブレーキの性能テストのほか、さまざまな路面状況における走行試験、車両に付着する氷雪の影響確認試験、脱出試験、エンジン始動試験などの試験を実施。
加えて、市街地や峠などでの公道試験も行い、長い日は1日で約300kmを走破する。
北見市には、低気温ながら比較的降雪が少なく安定した試験環境を確保できる自然条件、十分な広さのある試験場、高度な造成技術を持つ地元業者、近隣に技術者のための宿泊施設や病院、UDトラックスの販売店など、試験に必要な要素がすべてそろっていると云う。
UDトラックス車両実験部マネージャーの渡邉博氏は、「当社が北見市で寒地試験を継続して行うことができるのは、北見市および地域の皆さま、販売会社のご協力・ご支援があってのことです。この関係が今後も末永く続けられるよう引き続き連携をとっていきます」と語っている。
なお、寒地走行試験の様子を記録した映像が、近日中に公開される予定だ。