ここで過去を翻ると、実はホンダ、ヤマハ、スズキは電動二輪車の開発や販売を行ってきたし、最も記憶に新しいところによると、今年3月6日より本田技研工業とソフトバンクは宮古島でバッテリ着脱式の小型電動二輪車のレンタル実証試験を行っている。
こうした各社の試験運用を背景に、交換式バッテリーや交換可能な車両システムを4社で共通化できれば、冒頭の通り、搭載バッテリーゆえの航続距離の短さや、1回当たりの充電時間が掛かり過ぎるという複数の課題が克服できる可能性がある。
またそれよりも増して、今回4社がこの協業に至った理由は、これまで世界を支配してきたと云える国内二輪車メーカー4社が漠然と抱えている危機感がある。
というのは、新興国を中心とした海外資本・メーカーの電動二輪車の取り組みが、早くも国内二輪車4社の現在の試みを大きく超えていく可能性が見え始めているからだ。