裁判自体は、この決定に至る前2週間に亘って、様々な証言が繰り広げられ、このなかで原告側に立ったフランクL.ブランソン法律事務所は、車両の設計上並びに構造上での問題を文書で明文化。
これを審議の材料に、前席が衝撃で倒れるという危険性ついてトヨタ自動車は以前から知っていた。同社は後部座席の乗客を犠牲にして、前席の乗員を保護する意図的な決定を結果的に行ったとし、同社は車両構造の瑕疵について、これを解決することに無関心であったと示唆した。
陪審員は、この訴えについて賠償判定を行うために8時間以上の審議を行い、結果、9人の男性陪審員と3人の女性陪審員は車両前席が衝撃を受けて倒れたことについて、トヨタ自動車傘下のレクサス並びにトヨタの販売店側がこの危険を前以て警告しなかったことについて重大な瑕疵があるとし、懲罰的損害賠償として1億4,400万ドル。
2人の子供に医療費・身体障害・精神的苦痛等で9,200万ドルを支払うべきと決議した。なお陪審員は、ホンダのSUVに乗っていたドライバーが賠償額の5%の責任を負い、残り95%はトヨタとトヨタの販売店に責任があるとした。
このダラス郡地方裁判所よる裁定に関して、トヨタ自動車・広報担当のエリック・ブース氏は「陪審員の決定を尊重する。ただ他方で、車両の設計や構造自体には欠陥はないと信じており、この事故特有の要因によるものだと確信している」と述べている。( MOTOR CARS )
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