トヨタ自動車は、3月30日から4月8日まで開催されるニューヨーク国際自動車ショーで、新型「カローラハッチバック」(米国車名・米国仕様)を初披露する。
米国では「カローラiM」の後継モデルとして、2018年夏に「カローラハッチバック」として発売。日本では、2018年初夏からトヨタカローラ店を通じての販売が予定されている。
カローラは、1966年の日本での発売以降、50年以上にわたり進化を続け、世界で累計4,500万台以上を販売した「グローバルベストセラーカー」。現在も、トヨタの世界戦略車として、セダン・ハッチバック・ワゴンの各車型あわせて、グローバルで年間120万台以上を販売している。
同社は、新型カローラハッチバックについて、エクステリアでは、スポーティさに磨きをかけるとともに、たくましさ・力強さを付与。インテリアでは、シンプルかつ上質なデザインの実現に取り組んだとしている。
また、走行性能に関しては、トヨタが進めるクルマづくりの構造改革「Toyota New Global Architecture」(TNGA)のもとで開発したプラットフォームや新型パワートレーン(2.0L Dynamic Force Engine、Direct Shift-CVT、6速MT)により、走りの基本性能や環境性能を大幅に向上させているとしている。
[新型カローラハッチバック(米国仕様)の主な特長]
■エクステリア
エクステリアのデザインコンセプトは「シューティングロバスト」。
「シューティング」はスポーツクーペの要素を持つ勢いのあるスタイリングを意味し、「ロバスト」は骨格のたくましさ・力強さや基本性能の高さを意味していると云う。
TNGAのプラットフォームにより、現行型よりも全高を1インチ[25mm]低くし、全幅は1.2インチ[30mm]広く、全長・ホイールベースを1.5インチ[40mm]伸ばすことで、踏ん張り感のある低重心でワイドなシルエットを実現したとしている。
フロントは、台形形状の大型ロアグリルにアッパー部を合わせることで、立体的な造形へと進化した「キーンルック」を表現し、カローラハッチバックのスポーティさやワイド感を表現。
ヘッドランプには、J字形状に光るBi-Beam LEDが採用された。
リアは、サイドからセンターのバックドア周辺に向けて大きく絞ったフォルムにし、両サイドの大胆に張り出したフェンダーやバンパーサイドの造形により、立体的かつワイドなデザインを実現。
バックドアに樹脂材料を採用することで、軽量化に加え、前方への大きな傾斜角の形状を可能にすることで、スポーティな外観を引き立てたとしている。
[主要諸元]
– ホイールベース:104.0インチ[2,640mm](現行型+1.5インチ[40mm])
– 全長:172.1インチ[4,370mm](同+1.5インチ[40mm])
– 全幅:70.5インチ[1,790mm](同+1.2インチ[30mm])
– 全高:54.1インチ[1,435mm](同-1.0インチ[25mm])
■インテリア
インテリアのデザインコンセプトは「センシュアスミニマリズム」。
スポーティで力強いエクステリアに対して、インテリアでは、スッキリとした上質さで感性に響く空間を追求したとしている。
薄型インパネと連続したドアトリムデザインで、開放感のある空間を演出し、幅広で高さのあるセンターコンソールは、安定感やワンランク上の車格感を実現。また、ピアノブラック素材にアクセントとしてシルバー加飾やステッチを施すことで、上質感を演出したとしている。
新開発のスポーツシートは、ドライバーがより自然な姿勢で運転ができて、助手席の乗客はより乗り心地の良いドライブを楽しめるようクッション材を改良、フロント座席のヒップポイントを低くしてホールド性を徹底的に追求したと云う。
■プラットフォーム
プラットフォームには、TNGAのGA-Cプラットフォームを採用し、アルミ材や超高張力鋼板の使用拡大、構造接着剤の最適使用、スポット溶接の打点追加など、ねじり剛性が現行比60%向上。
フロントサスペンションにマクファーソン・ストラット、リアにダブルウィッシュボーンを採用し、ジオメトリの改善や構成部品の性能向上や、現行比で0.8インチ[20mm]低い重心高とあわせて、上質なステアリング操作感や乗り心地、操縦安定性の向上に貢献しているとしている。
■パワートレーン
パワートレーンには、TNGAにより開発を進めてきた新型直列4気筒直噴エンジン「Dynamic Force Engine(2.0L)」、世界初の発進用ギヤを採用した新型無段変速機(CVT)「Direct Shift-CVT」、新型6速マニュアルトランスミッションを設定。
これらにより、燃費・環境性能にも優れたスムーズで力強い走りを実現するとしている。
■予防安全システムとマルチメディア&コネクティッド機能
新型カローラハッチバックでは、北米で初めて、第2世代型の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準搭載(以下、太字箇所が第2世代型の新機能)。
Toyota Safety Senseには、車両に加えて、歩行者検知(昼間・夜間)・自転車検知(昼間)を行い衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作の支援を行う「レーントレーシングアシスト(LTA)」、車線逸脱による事故予防に貢献するステアリング制御機能付き「レーンディパーチャーアラート(LDA)」、夜間の前方視界確保を支援する「オートマチックハイビーム(AHB)」、カメラで認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らし、安全運転を促す「ロードサインアシスト(RSA)」が含まれている。
ほかにも、米国で展開するマルチメディアシステム「Entune 3.0 Audio」とタッチ操作が可能な8インチスクリーンを標準搭載し、マルチメディア&コネクティッド機能を拡充。
Entune 3.0 Audioを通じて、iPhoneの機能を車載ディスプレイで操作できるApple CarPlay、音声サービスの「Alexa」を利用可能とするAmazon Alexa、Wi-Fi Connect、音声操作も可能なナビゲーションアプリのScout GPS Link、その他にも様々なアプリが利用可能なEntune 3.0 App Suite Connectなどに対応してる。