トヨタ自動車は米国太平洋時間の11月17日、バッテリー式電気自動車(BEV)のコンセプトカー「TOYOTA bZ Concept SUV Compact( トヨタbZコンパクトSUVコンセプト )」を初披露した。
同車両は、BEV専用ブランド〝TOYOTA bZ〟シリーズ〟に於いて、小型サイズのSUVとして開発が進められているコンセプトカー。11月19日から開催されるロサンゼルスオートショー( 正式名称「2022 Los Angeles Auto Show」、11月18日:プレスデー、11月19日~28日は一般公開日 )に出展される。なお、車両についての更なる情報は2023年以降に発表される予定。
トヨタでは、カーボンニュートラルをはじめとした様々な社会課題の解決、さらにその先の新たな価値提供を目指す意志を〝Beyond Zero〟に込めてbZシリーズを展開。今年、グローバルBEVの「bZ4X」を投入。10月に中国で開発したセダンタイプの「bZ3」を発表した。
今発表の「トヨタbZコンパクトSUVコンセプト」はbZ4Xに比べコンパクトかつ軽量なエントリーSUVとして、幅広いユーザー層を想定したもの。
エクステリアは、bZシリーズに流れを汲みホイールを四隅に配置。ショートオーバーハングと絞り込まれたキャビンデザインにより先進的なデザイン訴求に腐心した。
一方、インテリアでは、植物由来のリサイクル素材を使用したシートなど環境に配慮した素材を選択。車室内ではパーソナルエージェントによる音声でクルマとドライバーを繋ぎ、間接照明を搭載する事で充実した車内体験の提供を目指した。
トヨタとしては、2050年のカーボンニュートラル実現と移動の自由を両立させるための取り組みを模索しつつ、世界規模で各地域のエネルギー事情を俯瞰。地域に合わせたHEV/PHEV/BEV/FCEVなどの全方位の幅広い選択肢を用意する事を介して、地球規模でCO2排出量の削減に貢献していきたい考えだ。
その歩みが今後、果たして世界各国に於けるモザイク的な個々のカーボンニュートラル戦略と歩調を合わせられるのか。それはトヨタしか成し得ないグローバル・マクロ戦略であり、同戦略が成功すれば、トヨタは世界規模で更なる成長が見込める可能性を切り拓く事になるだろう。