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2019年11月5日【カーリース】

トヨタ「ライズ」、ダイハツ「ロッキー」発表

松下次男

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新型コンパクトSUV、唯一、市場が拡大するSUV向けの商品

 

 トヨタ自動車、ダイハツ工業は11月5日、新型コンパクトSUVの「ライズ」「ロッキー」をそれぞれ同日から発売したと発表した。ダイハツが開発、生産を担当し、トヨタへも供給する兄弟車だ。新車市場が全般に伸び悩むなか、SUVは唯一、拡大が続いている分野であり、新型車はコンパクトサイズで新たな境地を拓く。(佃モビリティ総研・松下 次男)

 

 

 ライズ、ロッキーはダイハツの新たな開発手法DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)よる第2弾商品。軽自動車「タント」の次ぐもので、5ナンバーでは初となる。ダイハツの滋賀(竜王)工場で生産し、月販目標はライズが4100台、ロッキーが2000台。

 

 

ダイハツにとってDNGAの第2弾であり、5ナンバーで初

 

 トヨタのTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)とDNGAとの違いは、TNGAが高級車からBセグメントまで対応し、コンパクトサイズでは主に先進国向けをカバー。これに対し、DNGAは軽自動車を含めたA、Bセグメントを担当し、海外市場では新興国向けをカバーする。

 

このため、ダイハツの松林淳取締役は新車発表会でロッキーベースのSUVの海外展開について「新興国に向けて、プラットフォームを作りつつある。然る時期に公表したい」と述べ、近い将来にASEAN(東南アジア諸国連合)などへ投入する考えを示唆した。

 

 

新型SUVのロッキーは今年の東京モーターショーに参考出品し、注目を浴びた商品の一つ。新車市場が低迷するなか、SUVは唯一、市場拡大が持続する分野であり、ライズ、ロッキーはコンパクトサイズで新たな市場開拓を目指す。競合車としてはスズキの「ジムニー」などになるが、真っ向から対抗する車種は見当たらないとし、「全く新しいAセグメントのSUV」とした。リーズナブルな価格体系で、求めやすさも訴求する。

 

ダイハツコネクトを初搭載。近い将来、新興国向けに投入する可能性も

 

ライズ、ロッキーは全長3995ミリメートル、全幅1695ミリメートル、全高1620ミリメートルの5ナンバーサイズで、コンパクトで取り回しがしやすいのが特徴。パワートレインは1000㏄ターボエンジンにCVT(無段変速機)組み合わせ、1・5リットル以下の小型SUVで最も低燃費の1リットル当たり18・6キロメートル(2WD車、WLTCモード)を実現。

 

予防安全機能では、「次世代スマートアシスト」にブラインドスポットモニターとリヤクロストラフィックアラートの2機能を追加し、後方確認時の安全性を向上した。

 

 

ロッキーには、スマートフォンを活用したコネクト機能「ダイハツコネクト」を初めて搭載。同コネクト対応のディスプレイオーディオやカーナビゲーション購入者を対象に車内で使用可能なWi-Fiサービスを提供し、所定の条件を満たした場合は利用開始から3年間、1Gの通信プランを無料で提供する。
車両価格(消費税込み)はライズが167万9千円から228万2200円。ロッキーが170万5千円から242万2200円。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。