トヨタ自動車は12月19日、新型クラウン(スポーツ)のプラグインハイブリッド車(PHEV)を発売した。今回新たに設定したPHEVは、クラウン(スポーツ)が訴求する「楽しい走り」を背景に、クルマを操る楽しさを味わえるスポーティな味付けに拘ったという。加えて大容量リチウムイオン電池を搭載して実用的なEV走行航続距離を備え、環境性能の両立も図った。
そんな今回の新型クラウン(スポーツ)のプラグインハイブリッド車(PHEV)は、クラウン(クロスオーバー)HEV、クラウン(スポーツ)のHEV、クラウン(セダン)のHEV、クラウン(セダン)の燃料電池車(FCEV)と並ぶ、未来のカーボンニュートラルに向けた重要な選択肢のひとつである同社では謳っている。
そうしたなかでクラウン(スポーツ)のエクステリアは、21インチ大径広幅タイヤとマットブラック塗装を施した専用アルミホイール。特徴的なトリプルスポークと細いレイヤースポークなどで、プレミアムでスポーティな意匠性を強調している。
対してインテリアは、華やかなブラック&センシュアルレッドを運転席と助手席で左右非対称に配色。運転への高揚感を高めると共に個性とスポーティさを際立たせた。
また新開発の光輝材を入れた表皮を組み合わせることで強い陰影と鮮やかな発色を両立。フロント&リヤ席のシートベルトにも赤色を採用。ドライバーがしっかりと身を預けられるホールド感と、より運転への高揚感を高める赤いステッチを施したスポーツシートも採用している。
パワーユニットには、出力密度の高い駆動用モーターを搭載した2.5Lプラグインハイブリッドシステムで、システム最高出力は225kW(306PS)とモーターを最大限活用することでシームレスかつ力強い加速を実現したという。
その加速力の源泉となる大容量リチウムイオン電池は車体中央の床下に配置。これにより車内空間を損なわずに実用的なEV走行航続距離を備えたことで、日常生活の大部分をEV走行でカバーできるとしている。
なお普通充電時にパワースイッチをONにすると、外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオの使用が可能になる「マイルームモード」が設けられており、エンジンをかけずに車内で快適に過ごすこともできる。
クルマに蓄えた電気を住宅に供給する仕組み“V2H(ブイツーエイチ)”も設定した上に、停電・災害時などの緊急時やアウトドアに役立つ、最大1,500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備。センターコンソールボックス後端とラゲージ内に設置されたアクセサリーコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで、AC100V/1,500Wの外部給電コンセントとしても活用できる。
車両自体の具体的な走行距離は、満充電状態でのEV走行距離で90km、ハイブリッド走行での燃費は20.3km/Lを達成。ガソリンタンク容量も55Lを確保したことで延べ航続距離は1,200km以上を確保した。
そんなプラグインハイブリッドシステムが生み出すパワーを駆動力へと伝えるため、E-Four(電気式4WDシステム)を介して四輪に分配。コーナリング中のみならず、降雪時や雨天時の走行でも安心感を向上させたとした。
ボディ骨格では、SPORT Zグレードをベースにフロアトンネル部へのブレース追加してボディの最適な剛性バランスを追求。これに併せて前後ショックアブソーバーの摩擦特性と減衰力特性を最適化して、しなやかな動きと接地感のあるフラットな乗り味を実現させたという。更にタイヤには20インチベンチレーテッドディスクブレーキに対向6ピストンアルミキャリパーを組み合わせている。
販売概要
月販基準台数 : 300台/月
生産工場
トヨタ自動車(株) 堤工場
メーカー希望小売価格(消費税込み、単位 : 円)
グレード/SPORT RZ
パワートレーン/リダクション機構付のSeries Parallel Plug-in Hybrid(A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン)
駆動/E-Four
価格/7,650,000-