トヨタ自動車は2月18日、フィリピンでハイエースの海外向け新シリーズを世界初披露した。
新シリーズは、刷新された専用プラットフォームをベースに、快適性、安全性を向上させるとともに、日常生活やビジネスに活用する上での、優れた基本性能と高い耐久性を有していると云う。
昨今、自動車市場が拡大し続ける新興国・地域では、物流に加え、観光用ミニバス、乗合バス等の乗客輸送の需要が拡大。ハイエースの新シリーズは、このような多様なニーズに柔軟に応えるために開発。今回のフィリピンでの発売以降、来年にかけて、新興国を中心とした国・地域に順次投入していく。
なお、市場環境が異なる日本では、従来モデルのハイエースを継続していくとしている。
ハイエースは、1967年に初代を発売して以降、世界約150ヵ国、累計624万台以上販売されているトヨタの代表的なグローバルカーの1つ。
長年、高い耐久性と信頼性を強みに、バンやミニバス、プライベートの移動手段として活用され、現在、海外では主にアジア、中東、アフリカ、オセアニア、メキシコ、中南米地域で販売されている。
フィリピンでの世界初披露に際して、開発責任者を務めるチーフエンジニア(CE)の石川拓生 氏は「ハイエースは、以下のように話している。
『Hiace Pride』をキーワードに掲げ、『持つ、使う、乗ることで安心感・満足感と誇りを感じられるクルマ』をコンセプトに開発しました。ハイエースは、オーナー、ドライバー、そしてお乗り頂く全ての皆様にとって、かけがえのないパートナーを目指しています」。
[主な特長] ※仕向け先により仕様は一部異なる場合がある。
<エクステリア>
・「ショート・標準ルーフ」、「ロング・ハイルーフ」の2つのボデータイプを設定。
・セミボンネット化したパッケージを生かしながら、ハイエースの最大の特長である「信頼感・力強さ・機能美」を継承・進化させた外形スタイルを実現。
<インテリア>
・用途に応じて、複数の座席および荷室のレイアウトを用意(※)。乗合バス用途の「コミューター」においては、クラス最大の乗車人数17名を設定。
・新たに設定した「ツーリズム」では、快適装備と専用インテリアを採用。
・バンは世界各国のパレットが搭載可能な荷室を確保。
・大型ドアトリムポケットや大型シート下収納等、ドライバーや乗員のニーズに対応。
※座席レイアウト詳細(英語のみ):https://newsroom.toyota.co.jp/en/toyota/26613254.html
<走行性能>
・環状骨格構造採用による優れたボデー剛性など、TNGAの設計思想に基づくAll Newボデーを採用。
・エンジンは1GD(2.8リッター、ディーゼル)、7GR(3.5リッター、ガソリン)を設定。
<安全装備>
・Toyota Safety Senseを採用、Euro NCAP 5★相当の性能を実現。
■海外向け新型ハイエース 主要諸元 [現行型との差]
<ボデータイプ、ショート・標準ルーフ、ロング・ハイルーフ>
– 全長、5,265mm[+570]、5,915mm[+535]
– 全幅、1,950mm[+255]、1,950mm[+70]
– 全高、1,990mm[+10]、2,280mm[-5]
– ホイールベース、3,210mm[+640]、3,860mm[+750]