トヨタ自動車（本社：愛知県豊田市、代表取締役社長：豊田 章男）は４月２０日、欧州研究開発拠点のトヨタモータースポーツ有限会社（TOYOTA Motorsport GmbH、以下、ＴＭＧ）を「TOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH（以下、ＴＧＲ−Ｅ）」に社名変更すると発表した。（坂上 賢治）
ＴＭＧは１９７９年に、Andersson Motorsport GmbHとしてケルンに設立され、１９９３年にトヨタが完全子会社化して社名をＴＭＧに変更した。
近年は、設立当初から取り組んできたモータースポーツ活動だけでなく、蓄積した知見や経験を活かし市販車のＧＲシリーズ開発でもGAZOO Racing Company（以下、ＧＲＣ）の事業として携わっており、今回の社名変更は、そのようなＧＲＣとの密接な関係性を反映させたものだとトヨタでは述べている。
今後ＴＧＲ−Ｅは、これまで同様ＧＲＣと連携し、ＦＩＡ世界耐久選手権（ＷＥＣ）への参戦、ＦＩＡ世界ラリー選手権（ＷＲＣ）活動に係るエンジン供給、GR Supra GT4の開発などを通じて、欧州でのトヨタのモータースポーツ活動のハブとして、引き続きドイツのケルンにある本社を拠点に活動していくという。
加えて、モータースポーツ活動を通じて蓄積してきた知見やノウハウを市販車の開発にも活かし、「もっといいクルマづくり」に貢献していくと結んでいる。
この社名変更にあたってトヨタの豊田章男社長は「ワークス参戦のモータースポーツにおいては“勝つこと”が絶対のミッションです。
ですからＴＧＲ−Ｅは、勝つためのプロ集団でないといけません。勝ち続けるためには、どんな状況にあっても“改善”をしていく、常にbetter、better、betterを繰り返す…これしかありません。
引き続き、勝つための“もっといいクルマづくり”をドイツ・ケルンの地で続けてまいります」と語っている。
ＴＧＲ−Ｅの概要は以下の通り
会社名：TOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH
本社所在地：Toyota Allee 7, 50858 Köln
事業内容：WEC参戦活動全般、WRCでのエンジンの供給、市販車開発
従業員数：約300人