トヨタ博物館は4月8日、企画展「Here‘s a Small World! 小さなクルマの、大きな言い分」を開催すると発表した。
トヨタ博物館は、小型であることは、カーボンニュートラルという社会課題の解決に寄与し、また多様化する移動のニーズに応えやすいという点で、SDGsにも貢献すると考える。企画展は、国産車を中心に1950年代から現代までの個性豊かな小型車15台と、約60台のミニチュアカーで、小さなクルマたちの大きな存在意義を紹介し、これからのモビリティ発展の可能性を考えるうえでのヒントとなるべく企画したとしている。
日本の自動車メーカーは、戦前から日本の資源や道路事情に見合ったクルマを開発し、後にその技術が世界進出への足がかりとなり、現在の自動車大国の礎となっている。1949年に日本独自の軽自動車規格が制定され、1955年に通商産業省(当時)が発令した「国民車育成要綱案」でも排気量は350~500ccの車両を想定していた。小さなボディに工夫を盛り込むことで安価な大衆車の量産につながり、高度経済成長期の1960年代後半には日本にマイカーブームが訪れる。1980年代に入ると国産車・輸入車ともに高級化が進む一方、日本の各メーカーはユニークなデザインや、操る楽しさを伝えるコンパクトカーを次々と発表し、根強いファンを獲得した。
展示会場ではこれらの歴史をふまえ、昭和の軽自動車から令和の電気自動車まで、小型車がモビリティの発展に果たしてきた大きな意義と魅力を訴求していく。
■企画展「Here‘s a Small World! 小さなクルマの、大きな言い分」
期間:2022年4月29日(金)~2022年7月18日(月・祝)
場所:トヨタ博物館 文化館2階 企画展示室
内容:1950年代から現代までの全長4m以下の実車両と、約60台の1/43スケールモデルで小型車の変遷を紹介
<展示車両(年代順・同年のものは50音順)>
1:オースチン ヒーレー スプライト(1958)
2:マツダ R360クーペ KRBB型(1961)
3:ダイハツ ミゼット MP5型(1963)
4:フィアット 500D(1963)
5:スズキ スズライト キャリイ バン FBD型(1964)
6:スバル 360 K111型(1965)
7:ホンダ T360H AK250型(1965)
8:バモス ホンダ TN360型(1973)
9:スズキ アルト 3ドアバン SS30V型(1979)
10:ニッサン Be-1 BK10型(1987)
11:トヨタ RAV-FOUR(1989)
12:ホンダ ビート PP1型(1991)
13:スズキ カプチーノ EA11R型(1995)
14:トヨタ WiLL Vi NCP19型(2000)
15:トヨタ C+pod(2021)