トヨタ自動車は11月27日、“ジャパン・モビリティ・ショー2023(JAPAN MOBILITY SHOW)”で公開したIMVシリーズ(*1)の新型モデル「IMV 0」(*2)について、タイの車両販売・生産会社であるトヨタ・モーター・タイランド(Toyota Motor Thailand/以下、タイトヨタ)が、同日、その発表会をバンコクで開催し、受注を開始したと発表した。
IMVシリーズは、当時アジア本部長だった現会長の豊田章男氏が指揮をとり、「アジアの人々とアジアの経済に貢献したい」との想いから、現地のエンジニアと共に“現地現物”で開発。
2004年にタイで発売されたこのピックアップトラックは、世界180以上の国と地域に導入され、時代や地域のニーズに即して進化を遂げ、同国で「国民車」として、累計270万台以上を販売。また、世界各国へ累計400万台以上を輸出するなど、タイの経済にも貢献してきたと云う。
一方、自動車市場環境の変化やニーズの多様化に伴い、タイ国内の暮らしも大きく変化。そこで、トヨタでは、IMVシリーズに於いても、購入しやすい価格かつユーザーのニーズに寄り添うIMVピックアップトラックをつくるという原点に立ち返り、現地のエンジニアが中心となってライフスタイルを徹底的に調査。「IMV 0」(*3)を開発した。
ハイラックス チャンプを発表
バンコクの発表会では、自由な拡張性を活かして、ビジネスからプライベートまで、ユーザーのビジョンを実現するモビリティ「ハイラックスチャンプ(Hilux Champ)」の11の架装モデルを紹介。
フラットデッキ各所にボルト穴を設け、ボルトとナットで架装部と簡単に締結することができるというこのモデルは、ショートホイールベースとロングホイールベース、3タイプのエンジン(2.0Lガソリンエンジン、2.7Lガソリンエンジン、2.4Lディーゼルエンジン)、そしてフラット・デッキの有無も選択できる8グレードが用意されるほか、架装希望者には、100以上の業者情報も提供。価格は45.9万~57.7万バーツで、生産はタイトヨタのサムロン工場で行われる。
トヨタとタイトヨタは今後も、ユーザーのニーズに即した幅広い商品の提供や、モータースポーツの場でアジア地域に即したCN実現を発信する「IDEMITSU SUPER ENDURANCE 2023(出光スーパーエンデュランス2023)」(12/22-23)などを通じて、タイに於ける自動車産業の発展と、すべての人が自由に移動できるより良いモビリティ社会の実現に向けて努力していくとしている。
*1:IMVシリーズは、ピックアップトラック3車型、ミニバン、およびSUVで構成。
*2)IMV 0:Innovative International Multi-purpose Vehicle 0(Zero)。
*3:IMVシリーズ、IMV 0の開発秘話:(トヨタ)タイトヨタが60周年記念式典を開催 (2022年12月14日付リリース)。
<主な諸元>(タイ量販仕様*)
– 乗員(人):2
– 全長(mm)×全幅(mm)×全高(mm):5,300/1,785/1,735
– ホイールベース(mm):3,085
– 駆動方式:2WD
– 車両総重量(kg):2,790
– 最小回転半径(m):5.4
– 最大積載量:1トン
– エンジン:2.4Lディーゼルエンジン
– トランスミッション:5MT、6AT
※2.4Lディーゼルエンジン ロングホイールベース デッキあり。