トヨタ自動車とスズキは、2017年2月6日の業務提携に向けた覚書締結以降、インドにおける車両の相互供給等、具体的協力を進めてきたが、5月25日、開発・生産・市場開拓の分野で、新たな共同プロジェクトの協議を開始することで合意した。
具体的な協議内容は、以下の通り。
①スズキが主体となって開発する小型超高効率パワートレインに対し、デンソーとトヨタが技術支援を行う。
②スズキが開発した車両を、インド・トヨタキルロスカ自動車(TKM)で生産し、トヨタ・スズキの両ブランドでインド国内において販売する。
③上記TKM生産モデルを含むスズキの開発車両を、トヨタ・スズキ両社がインドからアフリカ市場向け等に供給し、それぞれの販売網を活用して販売するとともに物流・サービス領域の協業を進める。
また、これらの詳細については、今後協議するとしている。
今回の合意について、トヨタ自動車の豊田社長は次のようにコメントしている。
スズキさんは、誰よりも早くインドに出て、インドの皆様と一緒に、クルマ社会の発展を牽引してこられた存在です。これこそが私がスズキさんとの提携時に申し上げた「やらまいか」(やりましょうよ)の精神であり、私流に申し上げると、「この町いちばん」を実践してこられた会社ということです。
私たちも、スズキさんとともに、インドの一員として、未来のモビリティ社会を、もっと自由で、楽しいものにするために、そして、「Make In India」のクルマが、アフリカをはじめとする世界の多くの国で愛されるために、精一杯、努力してまいります。
私たちトヨタは、「これまでの延長線上にある成り行きの未来」と決別し、「自ら創造する未来」を選択いたしました。そのためには、「やらまいか」の精神こそが必要です。スズキさんとの提携で、この精神を学ばせていただきたいと思っております。
また、スズキの鈴木会長は、次のようにコメントしている。
トヨタさんとの提携を発表したときに、「将来技術の開発に懸念を抱えるスズキから求めた提携関係について、豊田章男社長の指導の下、トヨタは熱意をもって協議に応じてくれた。心から感謝したい」と申し上げました。
提携直後より、トヨタさんには密接で親身な協議に応じて頂いています。
この度、スズキにとって死活的に重要な「小型超高効率パワートレイン」の開発について、ご支援頂けることになりました。緊張感を持って全力で取り組んでまいります。
これから、インドのみならずグローバルな市場で両社の更なる成功を目指してまいります。