東京海上日動は、シェアリングエコノミー(*1)が普及しつつある昨今の社会環境の変化を捉え、業界として初めて、「シェアリングエコノミーに対応した自動車保険」を開発し、12月27日から販売を開始する。
1.開発の背景
シェアリングエコノミーは個人や社会に対して新たな価値を提供し、経済の活性化・生活の利便性向上に貢献することが期待されている。
また、シェアリングエコノミーを活用することで、遊休資産の有効利用・社会課題解決も期待されており、国内シェアリングエコノミーの市場規模も拡大傾向にある。
シェアリングエコノミーにより提供されるサービスは様々だが、例えば、個人が所有する駐車場を貸し出すサービス等、自動車の利用を前提としたサービスが提供され始めている状況を踏まえ、東京海上日動は、「シェアリングエコノミーに対応した自動車保険」を新たに開発した。
(*1)シェアリングエコノミーとは
シェアリングエコノミーは、欧米を中心に広がりつつある新しい概念で、ソーシャルメディアの発達により可能になった、個人間同士の交換や共有により成り立つ新しい経済の仕組で、個人が所有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸し出しを仲介するサービスの総称。
家事代行や子育てなどのスキルシェア、民泊を含むスペースなどの空間シェア、自動車の相乗りやシェアサイクルなどの移動のシェア、インターネット上のフリーマーケットなどのモノのシェア、クラウドファンディングによるお金のシェアの5つに分類される。
2.「シェアリングエコノミーに対応した自動車保険」の概要
(1)商品の概要
シェアリングエコノミーにおいて、マッチングにより結び付けられたサービス利用者またはサービス提供者(以下、利用者等)が、自動車を使用することで生じた事故による損害は、一般的に利用者等が加入している自動車保険で補償されるが、状況により当該自動車保険では十分な補償が提供されない可能性がある。
このような場合に、あらかじめマッチングビジネス事業者が契約者となり加入した「シェアリングエコノミーに対応した自動車保険(*2)」により不足する補償を提供することで、円滑な被害者救済を実現する。
(*2)TAP(一般自動車保険)に「マッチングビジネス事業者向け自動車保険特約」を付帯して提供する。
※この商品の契約にあたっては、サービスの利用・提供において自動車保険(対人・対物賠償責任保険)への加入が条件であることを、サービス利用規約への記載等により利用者等へ周知している必要がある。
契約者:マッチングビジネス事業者
被保険者:
・マッチングビジネス事業者(記名被保険者)
・シェアリングエコノミーにかかるサービスの利用者等(その他被保険者)
契約の車:その他被保険者が使用する自動車
補償内容:
サービス利用・提供中に生じた対人・対物事故により、被保険者が負う法律上の損害賠償責任の額が、その他被保険者等の加入している自動車保険で支払限度額を超過する場合や、免責により支払いが受けられない場合等に、不足する額が補償される(上乗せ補償)。
【その他被保険者の自動車保険における対物賠償責任保険の保険金額が 1,000 万円である場合の補償イメージ】
(2)販売開始時期
2017年12月27日から販売を開始。
東京海上日動ホームページ:http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/