車載バッテリーの双方向化も検討
また、車載充電器の双方化により、EVやPHEVの車載バッテリーを家庭用電力としても活用するV2Xの促進にも注力する。
近年注目されているV2Xという概念は、EVなどの電動車両に搭載するバッテリーを、災害時の停電などの場合に、電力が復旧するまでの生活や医療などに使う非常用電源として活用するというもの。
同社ブースでは、その例として東京R&Dのグループ企業であるピューズが開発した超小型モビリティ用の可搬型バッテリーパック(下)も展示。48V・約1.5kWの出力を持つこのバッテリーパックは、重量15kgで女性でも持ち運びが可能だ。
同社では、こういった可搬式バッテリーパックを、家庭用電源としても使える仕様にしたユニットの開発も検討している。
実現すれば、例えばEVなら2〜4台、電動バイクなら1台など車両の大きさや走行性能に応じたユニット数を搭載。非常時には家屋や避難所などにそれらを持ち込み、家電などにつないで電源として活用することを検討している。
さらに、同社では、こういった可搬式バッテリーパックを充電ステーションなどに複数装備し、EVの充電量が少なくなった際に満充電のパックと交換するシステム構築も検討する。これにより、バッテリー充電時間の短縮化にも貢献するのが狙いだ。
まだ、具体的な開発製品や提供するソリューションの詳細などは未定だが、同社によるEVシフトに向けた技術進歩が今後期待される。