展開規模は、年を追う毎に着実に拡大し続けていて、来場者もタイなどのアジア地域を筆頭に海外からの訪日客も目立ち、今や国際的なカスタムカーイベントとして世界でも独自の立ち位置を構築しつつある。
一方、国内から東京オートサロンにやってくる来場者は、家族連れが目立つ自工会開催の東京モーターショーとは打って変わって、展示車種毎に粒度のバラツキはあるものの圧倒的に若年男性層の顔ぶれが目立つ。
その様相は、若年来場者の獲得に苦労しているその他の自動車ショーとは様子が全く異なっており、まさに「クルマ離れなど、どこ吹く風?」という風情だ。
そもそも東京オートサロンのイベントコンセプトは、極めてステレオタイプ的な「コアな自動車ファン達のためのイベント」が中核となっている訳だが、21世紀を迎えた今、むしろ希有となってしまったこのコンセプトが「孤高の存在」として国内外のクルマ好きを引き寄せ、定着してしまったということなのだろう。
時代と共にクルマを取り巻く環境が変化しているなかで、東京オートサロンの未来の可能性については、永い目で社会からの判断や選択に委ねられることではあるが、少なくとも今日まで継続してきたことが華開いていることは疑いようのない事実だ。
以下は筆者が毎年言っていることではあるが、東京モーターショーを取り仕切る自工会として、東京オートサロンの実績を前に、自動車ショーのマネジメントを改めて再考しなければならない。