ティアフォーおよびイーソルは7月14日、世界初のオープンソースの自動運転ソフトウェアであるAutowareを利用した自動運転技術の商用化、およびその普及を加速させるため、戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。
ティアフォーは、Autowareの開発をリードし、自動運転技術を用いた旅客サービスや物流サービスの実現に向けた研究開発を進めている。一方イーソルは、2015年のAutowareの立ち上げ時からプロジェクトに参画し、メニーコア技術と同社のスケーラブルリアルタイムOSであるeMCOS(エムコス)を用いた実車での実験やデモをはじめとした共同研究開発を進めている。また、両社は共にThe Autoware Foundationのプレミアムメンバーでもある。
Autowareを使用した自動運転技術の商用化にあたっては、機能安全認証や高品質で高機能なソフトウェアプラットフォームへの対応が重要であり、かつ市場でのニーズも高まっていることから、あらためて両社で戦略的パートナーシップを締結し、自動運転技術の商用化とその普及を加速させていくとしている。
■戦略的パートナーシップ締結の概要
ティアフォーとイーソルは、自動車分野向けの機能安全規格(ISO 26262)に完全準拠したeMCOS上にAutowareをインテグレーションすること、および両社の顧客に対するAutowareを活用したエンジニアリングサービスの提供において、以下の内容で提携することで合意した。
・イーソルは、次世代のAutowareプラットフォームであるAutoware.Autoを自社のeMCOS上に組み込んで商用でAutowareを利用する顧客に提供
・ティアフォーとイーソルの双方で専門技術を持ち寄り、Autowareを使用する両社の顧客に対して幅広いエンジニアリングサービスを提供
・ティアフォーとイーソルの強みを活かした新たなソリューションやサービスを今後も継続して検討
■株式会社ティアフォー 創業者 兼 CTO 加藤 真平 のコメント
「世界トップクラスのテクノロジーカンパニーであるイーソルとの戦略的パートナーシップの締結は、ティアフォーが進める『テクノロジーの民主化』をベースとしたエコシステム構築の核となるもので、両社の強みを活かし、飛躍的に進化させることで、業界発展と社会への新たな価値提供に向けた取組を加速させていきます。」
■イーソル株式会社 取締役CTO 兼 技術本部長 権藤 正樹 のコメント
「今回、自動運転技術の本格的な商用化と普及に向けて、あらためてティアフォーと戦略的パートナーシップを締結できたことは、両社のビジネスの発展だけにとどまらず、両社の優れた技術が国内外における自動運転技術の発展と普及において強いリーダーシップを発揮し、業界への大きな貢献につながると考えています。」