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2022年12月15日【アフター市場】

今年のカーセンサー・カーオブザイヤーはホンダヴェゼル

坂上 賢治

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リクルートの「カーセンサー」は12月15日、掲載全モデルの中からユーザーの購入意欲を調査。これを踏まえ第9回目のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーに2021年モデルのホンダ ヴェゼルを選出した。

 

このカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2022選出の対象となったデータは、同社の中古車情報メディア〝カーセンサーnet〟で、選出の対象期間は2021年11月1日から2022年10月31日迄の期間。

 

そこからユーザーからのメール問い合わせ総件数と、各モデル1台当たりの問い合わせ集中率をポイント化し、その合算値の高い順に注目度の高かったモデルをランキングした。

 

なお選出結果の構成で今年は、コロナ前2019年の増税の話題を皮切りに、その後のコロナ禍へと続く4年間の中古車市場に対する影響を総括したランキングになったという。

 

より具体的に2019年は、増税に伴う買い時狙いで高価格帯モデルの人気が高騰。翌2020年は、密を避けた外出による注目されたSUV、またドライブそのものが愉しめるスポーツカーが好まれた。

 

続く2021年 は半導体の供給不足により、中古車として安価で購入し易いクルマだけに留まらず、比較的高額な人気車種の最新モデルが人気になった。

 

結果、この3年間を経た今年はTOP10圏内で〝価格〟〝生産年〟〝モデル〟でばらつきが見られ、先の過去3年間が内包された多様なランキング状態になっており、この4年間は文字通りの「オールマイティ市場」になっていると評した。

 

なお以下のランキングは過去に発売された全モデルの中から、この1年間( 2021年11月から2022年10月迄 )で購入意欲の高いユーザーから注目されたモデルが順位付けされている。

 

2021年11月から2022年10月迄のTOP10

 

こうした今年のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーを含む総括についてカーセンサー統括編集長の西村泰宏氏は、「2022年は、昨年発売されたばかりの現行モデルの〝ホンダヴェゼル〟が栄冠に輝きました。

 

 

また10位以内には、昨年に引き続きSUVやスポーツカー( クーペ&オープン )が上位にランクインしています。昨年と比較すると現行型だけでなく世代が前のモデルも含んだ新旧バラエティに富むランキングとなっております。

 

下図の通り、2019年は消費税増税前の駆け込み、2020年はコロナ禍1年目、2021年も引き続きコロナにより、主に半導体不足による新車市場からの影響を受けた特殊な3年間を過ごして来ました。

 

2019年~2022年の中古車市場の変化イメージ

 

これら世の中の特殊な事情と、その少し前から徐々に拡大していた残価設定ローンや、認定中古車などの販売戦略の変化が加わり、いよいよ中古車市場がオールマイティな市場に変化し始めていると言えそうです。

 

かつてコロナ禍前は〝新車VS中古車〟と対立構造で語られがちだった価値観もアップデートされ、現行型など新車で購入可能なモデルも中古車を同時に検討する層が増えて来ています。

 

また嗜好品などでは新車時を超える価格で流通する新旧のモデルも多く、世界的な中古車市場の活性化が見て取れます。

 

従来の、〝中古車=安かろう悪かろう〟というイメージはどんどん払拭され、一定年数や距離を走った廉価な中古車はもちろん、嗜好品や高年式で総額や新車時価格と比べても価格が変わらないorより高くなっているモデルが、これからも市場を活性化していく事が予想されます」と評している。

 

過去3年間のTOP10( 参考 )

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。