サービスの選択肢が増える
テスラ車の場合、顧客の各車両は3GやLTEを介しサービスセンターのサーバーと繋がっているため、仕様や性能などを向上するファームウェアのアップデートはもちろん、常に各車両の状況を診断し、トラブルなどが発生した場合にはオペレータが最適なアドバイスを提案する24Hリモート診断を行っている。
また、テスラジャパンでは、2018年夏から、モデルSをベースにしたサービスカーが顧客の自宅など指定場所に向かい、車両の修理や応急処置などを行うモバイルサービスも実施している。
顧客は、これらにより、従来から簡易な整備や修理に関しては、自宅などでサービスやメンテナンスを受けることが可能だ。
だが、一方で、例えばバッテリーやパワートレインの交換など、走行に関わる重整備については、従来は横浜、名古屋、大阪の直営サービスセンターか、全国7ヶ所(北海道、宮城県、埼玉県、愛知県、大阪府、岡山県、福岡県)にあるサービスパートナー拠点へ持ち込む必要があった。
特に、現時点でテスラユーザーは関東圏、特に東京都内の在住者も数多い。
この点で、今回の同サービスセンター開設は、同社の国内戦略にとって非常に重要なエリアのひとつ、関東圏の顧客に対し、先の通り、さらなる充実したサービスや利便性の提供が行えることになる。
同センターでは、2019年夏頃にテスラ専用の超高速充電器「スーパーチャージャーステーション」の設置も予定しており、また今後はサービスセンターとしてだけでなく、試乗会やイベントなどの拠点としての活用も予定されている。
戦略車モデル3にも試乗
なお、内覧会当日は、2019年末に国内導入が予定されている新型車「モデル3」の同乗試乗会も行われた。
テスラスタッフの運転により、周辺道路を30分程走行する当試乗会では、同モデルのスムーズな走りが体感できた。
また、すでに販売されているモデルSやモデルXと比べると、非常にコンパクトなボディ(全長4696mm✕全幅1849mm✕全高1443mm)のため、都心部の細い路地などでも比較的ストレスなく走れることも窺えた。
国内の販売価格はまだ未定だが、米国の車両価格が3万9500ドル(約438万円)〜5万9500ドル(約660万円)であることから、1000万円前後の既存モデルに比べ、より多くの顧客が手を出しやすい価格になることは間違いない。
あくまで仮定だが、モデル3が発売後に市場へ受け入れられ、さらなる顧客の拡大に繋がるのであれば、今回の同センター開設は、同社の顧客対応やアフターフォロー戦略などにとって、非常に重要な意味を持つだろう。
同社では、今後も同規模のサービスセンターを、需要の伸びなども考慮しつつ増設する方針だ。
なお、今回記者が試乗したモデル3は、5月10日(金)から12日(日)まで同センターで一般展示されている。
また、5月25日(土)・26日(日)には、同サービスセンターオープンを記念しモデルSおよびモデルXの一般試乗会も実施される。
試乗会は予約制で、申込みは以下リンクから行える。
東京ベイ試乗会 予約サイト:https://www.tesla.com/jp/event/tokyobay/td/may19
【テスラサービスセンター 東京ベイ】
所在地:東京都江東区東雲2丁目7-20
営業時間:10:00-18:30(定休日:日曜・月曜)
アフターサービス:0120-975-214