ファブリカコミュニケーションズは6月14日、自社が開発・運営する中古車販売業務支援クラウドサービス「symphony(シンフォニー)」へ、中古車両の広告出品時にセールスコメントを自動生成するAIライティング機能を追加した。
この機能は「symphony」を利用する中古車販売店が「車選びドットコム」などの中古車メディアへ広告掲載する際に、「symphony」へ既に登録された中古車の車両情報などを基に、AIが販売車両に合わせたセールスコメントを自動生成することができる機能だという。
同社では、中古車販売店の広告掲載時の業務を効率化すると共に、掲載情報の充実による差別化を図ることが可能となると謳っている。
より具体的には、中古車販売店が「symphony」に在庫登録した車両のメーカー名・車名、装備情報など車種の情報や、車両の状態など中古車特有の情報、さらには中古車販売店が特に強調したいポイントの情報を利用し、OpenAI社が提供するChatGPTのAPIを活用。
中古車に関する最適なセールスコメントを自動生成できるように設計したという。なお機能の利用は「symphony」加盟店向けに無料で提供しており、文章のリライトも回数制限なしで使うことができる。
なおセールスコメントの文字数の目安やライティングトーンを設定することで、より効果的なセールスコメントを生成することが可能。文字数は50文字〜500文字の間で5段階で調整できるとした。
ライティングトーンは「元気に」「明瞭簡潔に」「キャッチーに」の3パターンから選択可能で、それぞれで生成されるセールスコメントのトーンが異なる。また上部と下部に定型文を設定することができ、中古車販売店ごとの独自性はそのままにAIにセールスコメントを生成させることも可能とした。
「生成された文章への追加修正依頼」に追加で指示を入れることで、生成されたセールスコメントをAIにリライトさせることも可能。「追加でこの情報も入れたい」「この表現は削除して生成したい」といった指示に従い、セールスコメントを再生成します。回数制限はなく、何度でもリライトも可能。
ちなみに生成される文章は、「No.1」「希少な」などの景品表示法違反の恐れのある表現を使わずに生成されるようプロンプト設計されている。そのため景品表示法違反や誇大広告のリスクを低減できる。但し生成された文章が景品表示法に違反していないことを保証するものではない。
同機能を追加した理由は、中古車販売店の業務でセールスコメントの作成が他社との差別化を図り、車両のセールスポイントを伝えるために欠かせない作業の一つであること。しかし手作業でのセールスコメントの作成には多大な時間と手間が掛かることにある。
ファブリカコミュニケーションズでは「本機能を利用することにより、AIが自動でセールスコメントを作成・提案してくれるため、中古車販売店は作成にかかる時間と手間を大幅に削減することができます。
また、車両の登録情報から必要な情報を自動で取得してセールスコメントを作成するため、手軽に掲載情報を充実させることができ、他店との差別化を図ることができます」と説明している。