スズキは12月8日、自社自らで展開する福祉車両ウィズシリーズで、11月に全面改良した新型「スペーシア」をベースとした新型「スペーシア 車いす移動車」を設定。2WD車は12月22日、4WD車は2024年3月21日に発売する。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、新しい衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」を全車に標準装備した他、「低速前進時ブレーキサポート」や「後退時ブレーキサポート」などを搭載するなど安全機能を充実させた。また併せて新たに4WD車を設定した。
今回は対象車に、テールゲート一体型スロープに前倒し機構を採用した他、車いす乗員用の手すりを回転タイプとすることで利便性などを高めている。
その他、車椅子簡易固定装置(アンカーバーなどの固定具に対応した車椅子のみ固定可。固定具非装備の車椅子は固定できないため、その場合は車両に装備された後部固定ベルトを使用することになる)を販売会社装着アクセサリーとして設定した。
新型「スペーシア 車いす移動車」は、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーS ワイド(安全運転サポート車のうち、ペダル踏み間違い時加速抑制装置などの搭載で特に高齢運転者に推奨される区分)」、国土交通省による「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車(ペダル踏み間違い急発進抑制装置が一定の性能を有していることを国土交通省に認定された車)」に該当する。
新型「スペーシア 車いす移動車」の主な特長は以下の通り
1. 充実した安全装備
– ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせで検知対象を車両や歩行者、自転車、自動二輪車として交差点での検知に対応した衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」を全車に標準装備した。
– フロントバンパーとリヤバンパーに内蔵した超音波センサーが前方・後方の障害物を検知。衝突の可能性があると判断した場合、衝突被害軽減ブレーキによる衝突の回避または被害軽減を図る「低速前進時ブレーキサポート」、「後退時ブレーキサポート」を全車に標準装備した。
– その他、車線逸脱抑制機能や標識認識機能、SRSカーテンエアバッグなど、ベース車と同等の安全装備を採用した。
2. 利便性を高めた機能や装備の採用
– 降雪地方でも安心して運転できるよう新たに4WD車を設定した。
– テールゲート一体型スロープに、前倒し機構を採用。日常使いの利便性を高めた。またスロープ格納時に室内側に倒すことで床面がフラットになり、乗車人数や手荷物などに合わせて室内空間をアレンジすることができる。
– 回転タイプの車いす乗員用手すりを採用。車いす乗員者がより掴みやすい位置に手すりを配置することを可能にした。
– 車椅子簡易固定装置を販売会社装着アクセサリーとして設定。電動ウインチで車いすを引き上げるだけで、車椅子簡易固定装置のフック部分に車いす側のアンカーバーが固定されて車いすの乗せ降ろしが容易となった。
– ビッグオープントレー(助手席)やオープントレー(運転席)、ドアトリムポケットなど多彩な収納スペースを設置した他、スリムサーキュレーターやロールサンシェード、音声案内機能などを採用し、利便性、快適性を高めた。
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