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2025年1月17日【新型車】

スズキ、インドでEVスクーターを含む二輪車3車種を発表

坂上 賢治

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スズキは、1月17日から22日まで(メディアデー:1月17日~18日、一般公開日:1月19日~22日)インド・ニューデリーで開催されている「Bharat Mobility Global Expo 2025※」でスズキのバッテリー二輪EVの世界戦略車第一弾を含む3車種を発表した。

 

発表された車両は、新型「e-ACCESS(e-アクセス)」、新型「ACCESS(アクセス)」、バイオエタノール燃料対応の「GIXXER SF 250(ジクサーSF250)」の3車種。これらの3車種は、スズキのインドの二輪生産販売子会社であるスズキ・モーターサイクル・インディア社で生産される。

 

 

発表会の壇上でスズキの鈴木俊宏 代表取締役社長は、「スズキはカーボンニュートラル社会の実現に向け、今後、様々なBEVモデルを投入してまいります。そして、BEVだけではなく、合成燃料、水素エンジン、バイオ燃料など様々な選択肢を提供し、社会とお客様の期待に応えることを目指してまいります」と述べた。

 

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新型「e-ACCESS」
新型「e-ACCESS」は、スズキの二輪車におけるBEV世界戦略車第一弾であり、十分な航続可能距離と洗練された外観を持つ実用性に優れたスクーター。スズキが長年、二輪車で培ってきた「走る、曲がる、止まる」といった基本性能を追求した作りこみや高負荷なテストによる品質の高さによって、スズキの従来の二輪車と同様にライダーの意思に忠実な走行フィーリングを提供するという。2025年3月より生産を開始し、2025年4月よりインドで販売を開始する。その後、各国に順次輸出開始予定。

 

 

新型「e-ACCESS」の主な特長

 

1. 滑らかで静粛性の高いパワートレイン
信頼性と安心感のあるリン酸鉄系のリチウムイオンバッテリーを採用し、シート下収納を実現できる固定式とした。BEVならではの静かで滑らかな乗り心地と加速を実現している。また、新作の軽量で高剛性なフレームにより、扱いやすく、優れた操安性能を発揮。さらに、ライダーの好みに合わせて選べる3つのドライブモードや、減速時のエネルギーを回収する回生ブレーキ、狭い駐車スペースで便利なリバースモード等を装備した。

 

2. 便利で実用性の高い装備
シート下には17Lの収納を確保し、キーレスシステムやスマートフォンと連携可能なカラーTFT液晶メーターを採用した。さらに、過充電を防止する機能など、BEVスクーターならではの安心装備を採用。信頼性の高いベルト駆動ユニットにはオートテンショナーを採用し、メンテナンスの手間を軽減している。

 

3. タイムレスなスタイリングデザイン
新鮮で洗練された印象ながらも長年愛されるタイムレスなスタイリングデザインを目指した。また、フロント中央に垂直に伸びるLEDポジションライトやスタイリッシュな切削光輝ホイールにより独自性のある外観に仕上げた。

 

主要諸元
e-ACCESS
全長×全幅×全高(mm): 1,860 x 715 x 1,140
ホイールベース(mm) :1,305
最低地上高(mm) :160
シート高(mm) :765
装備重量(kg) :122
タイヤ(前) :90/90-12 54J, tubeless
タイヤ(後) :100/80-12 56J, tubeless
バッテリー電圧(V): 51.2
バッテリー容量(Ah): 60
エンジン排気量(cm3): ー

 

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新型「ACCESS」
新型「ACCESS」は、クラシックで都会的なスタイリングを備えた、スズキのインドにおける販売台数No.1の全面改良モデル。

 

 

現行車で好評であった街になじむクラシックなスタイリングコンセプトを継承しながらも、LED灯火類や細部の刷新により外観を向上させ、軽量でコンパクトな124cm3SEP(Suzuki Eco Performance)※エンジンをアップデートすることで燃費を向上させた。※ 燃焼効率を上げフリクションロスを低減することにより、パワーを落とすことなく低燃費を実現したエンジンの総称。

 

また、イグニッションスイッチで開閉可能な給油口の採用や燃料タンク容量およびシート下収納の容量を増加させることで利便性を更に向上。2025年1月よりインドで販売を開始する。その後、各国に順次輸出開始予定。

 

主要諸元
ACCESS
全長×全幅×全高(mm): 1,835 x 690 x 1,155
ホイールベース(mm) :1,260
最低地上高(mm) :160
シート高(mm) :770
装備重量(kg) :106
タイヤ(前) :90/90-12 54J, tubeless
タイヤ(後) :90/100-10 53J, tubeless
バッテリー電圧(V): ー
バッテリー容量(Ah): ー
エンジン排気量(cm3): 124

 

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「GIXXER SF 250」
「GIXXER SF 250」は、スズキ独自の油冷エンジンを搭載した250ccロードスポーツバイク。今回、新たにバイオエタノール85%までの混合燃料に対応した仕様を追加した。インジェクターや燃料ポンプ、燃料フィルター等を改良したことにより、ユーザーは幅広いバイオエタノール混合燃料を使用することができる。植物を原料とするバイオエタノール燃料を使用することで従来の化石燃料に比べてCO2削減に貢献。2025年1月よりインドにて販売を開始する。

 

 

主要諸元
GIXXER SF 250
全長×全幅×全高(mm) :2,010 x 740 x 1,035
ホイールベース(mm) :1,345
最低地上高(mm) :165
シート高(mm) :800
装備重量(kg) :163
タイヤ(前) :110/70R17M/C 54S
タイヤ(後) :150/60R17M/C 66S
バッテリー電圧(V): ー
バッテリー容量(Ah):ー
エンジン排気量(cm3):249

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。