スマートバリューとスズキ、丸紅の3社は、9月3日(火)、スズキ四輪代理店の駐車場と、シェアリングサービスに用いられるシェアリング駐車場を活用した、郊外型カーシェアリングサービスの実証実験に関する契約を締結した。
実証実験は、大阪府豊中市で今年秋から約1年間、郊外住宅地における自宅近くの日常生活用途をターゲットに、スズキのコンパクトカーを使ったカーシェアリングサービスを提供する。
また併せて、スズキは四輪代理店のスズキ自販近畿・アリーナ豊中でカーシェアリングサービスを導入する。
1.背景
自動車産業においては現在、「Connectivity(つながる車)」「Autonomous(自動運転化)」「Shared & Services(シェアリング化・サービス化)」「Electric(電動化)」の頭文字をとった「CASE」の4分野で、商品構造やバリューチェーン、ビジネスモデルなどに変革がもたらされている。
なかでも、カーシェアリング市場は、クルマの「所有から利用」という考え方も広がりつつあることから、右肩上がりで成長。またカーシェアリングは、MaaS(Mobility as a Service:サービスとしての移動)を構成する重要な要素の一つとしても注目されている。
2.実証実験に関して
今回3社が実施する実証実験の内容は以下の通り。
・「Kuruma Base」を活用した、カーシェアリングサービスの構築と利用情報の共有。
・スズキ四輪代理店周辺地域のシェアリング駐車場、及びスズキ四輪代理店へのカーシェアリング用車両の配置。
「Kuruma Base」は、スマートバリューが開発した、シェアリングサービスなどの事業者向けプラットフォームを月額料金で提供するサービス。クルマに接続する専用端末、クラウド上の管理コンソール、利用者向けスマートフォンアプリ、運用サポートサービスから構成。鍵の受け渡しにバーチャルキー(※1)を採用し、「任意の許可された相手だけに、許可された時間のみ」車両の鍵の権限を与えることができる。
※1:バーチャルキーは、イードおよびジゴワッツが提供するスマートロックシステム。
今回の実証実験を通し、スマートバリューは自社サービス「Kuruma Base」の認知を高めると共に、カーシェアリング事業のニーズを調査する。
スズキは、将来の事業展開を見据え、「Kuruma Base」から得られる利用情報を分析し、カーシェアリングサービスのノウハウや知見の蓄積、また潜在顧客の発掘など、検証を行う。
また丸紅は、「CASE」分野における取り組みの一つとして、カーシェアリングサービスの知見を蓄積。自動車産業が変革しシェアリングエコノミーが進展する社会において、新たなビジネスの可能性を探求する。
<実験期間・場所など>
・開始時期:2019年秋予定
・実験期間:約1年間
・実験エリア:大阪府豊中市
※具体的なサービスについては、決まり次第告知される。
[会社概要]
<スマートバリュー>
– 会社名:株式会社スマートバリュー
– 代表者名:渋谷 順
– 所在地:大阪市西区靭本町2丁目3番2号
– 設立年月:1947年6月
– 資本金:959,454千円(2019年6月末現在)
– 事業内容:クラウドソリューション事業・モバイル事業
– HP:https://www.smartvalue.ad.jp/
<スズキ>
– 会社名:スズキ株式会社
– 代表者名:鈴木 俊宏
– 所在地:静岡県浜松市南区高塚町 300
– 設立年月:1920年3月
– 資本金:138,161百万円(2019年3月末現在)
– 事業内容:四輪車、二輪車及び船外機・電動車いす・住宅他の製造販売
– HP:https://www.suzuki.co.jp/
<丸紅>
– 会社名:丸紅株式会社
– 代表者名:柿木 真澄
– 所在地:東京都中央区日本橋二丁目 7 番 1 号 東京日本橋タワー
– 設立年月:1949 年 12 月
– 資本金:262,686 百万円(2019 年 3 月末現在)
– 事業内容:国内外のネットワークを通じ、食料 ・アグリ・ 化学品、生活産業、電力 ・エネルギー・金属 、社会産業・金融その他に関わる輸出入(外国間取引を含む)、国内取引、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等
– HP:https://www.marubeni.com/jp/