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2023年1月13日【新型車】

スバル、新型インプレッサ(日本仕様プロト)を初公開

NEXT MOBILITY編集部

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スバル(SUBARU)は1月13日、東京オートサロン2023(*1)で、新型「インプレッサ」(日本仕様車・プロトタイプ)を初公開した。日本市場での受注は、今春以降を予定していると云う。

SUBARU・ロゴ

インプレッサは、スポーティかつカジュアルなデザインで、優れた運動性能、先進安全装備に、とことん使えるユーティリティを兼ね備えたスバル車ラインナップのスタンダードモデル。第6世代となる新型モデルでは、日本市場での名称を「インプレッサSPORT」から「インプレッサ」に改め、歴代モデルの優れた特徴を継承しつつ、スバルの最新技術を多数搭載。安全性能や動的質感を大幅に進化させていると云う。

 

 

 

[主な仕様](*2)

 

<デザイン>

 

・エクステリア
引き締まったスピード感ある鋭いシェイプと、大地を駆けだす力強さを感じさせる張り出したフェンダーによりスポーティさを表現するなど、個性をより高めた。また、ボディカラーに新色のサンブレイズ・パールを設定した。

 

・インテリア
様々な機能を集約した大型の11.6インチセンターインフォメーションディスプレイをインテリアの中央に配置した最新のスバル共通インターフェイスを採用。実用性と利便性を高めた。

 

<動的質感>

 

・骨盤を支えるシート構造

大学医学部との共同研究による医学的知見を取り入れた仙骨を押さえて骨盤を支えるシート構造を採用。車体の揺れが頭部へ伝わることを防ぐことで、ステアリング操作に伴うロールや、路面のうねりで身体が大きく揺さぶられたときでも快適な乗り心地を実現した。

 

・シートの固定構造の変更

シートと車体の固定構造を、従来型のブラケットを介した方法からシートレールを直接車体に固定する構造に変更。これにより、取り付け部の剛性と振動収束性が向上。シートそのものの揺れを抑え、快適な乗り心地を実現した。

 

・高減衰マスチックによるルーフの共振抑制/音の収束性向上

ルーフパネルとブレースの間に、振動の吸収性が高く、制振性に優れた高減衰マスチック(弾性接着剤)を採用。これにより、ルーフの振動によって発生する騒音の音圧を低減すると共に車内音の収束性が向上し、快適な乗り心地に。

 

・スバルグローバルプラットフォームの深化

「スバルグローバルプラットフォーム」をさらに深化。フルインナーフレーム構造の採用や、構造用接着剤の適用拡大、サスペンション取り付け部の剛性向上など、最新の知見や技術を盛り込んだ。これにより、従来型をさらに上回る高いレベルの動的質感を実現。

 

・フルインナーフレーム構造

従来型ではアッパーボディとアンダーボディを別々に組み立てた後、接合していたのに対し、新型ではボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接する「フルインナーフレーム構造」を採用することで、ボディのさらなる高剛性化と軽量化を実現。微小な変形やたわみを抑えた高剛性ボディにより、サスペンションやエンジンマウントが本来の機能をあますことなく発揮できるようになった。これによって、操縦安定性を向上させるだけでなく路面からの振動の収束性を高め、質感が高くフラットで快適な乗り心地も実現した。

 

・2ピニオン電動パワーステアリング

応答遅れが少ない2ピニオン電動パワーステアリングを採用。ドライバーのステアリング操作軸をモーターアシスト軸から分離した構造とし、操舵初期のフリクションを低減。リニアでなめらかなトルク伝達を可能とした。また、操舵角に応じてステアリングのギア比が変化する「VGR(Variable Gear Ratio)」を継続採用。低速時の取り回しの良さと高速走行時の直進安定性を両立している。

 

・電動ブレーキブースター

優れた昇圧性能を持つ電動ブレーキブースターを採用。プリクラッシュブレーキでの応答性が向上した他、全車速追従機能付クルーズコントロール使用時の素早い減速も実現。

 

・パワートレーン

モーターアシストの軽快な走りが愉しめる2.0L e-BOXERを採用。加えて、エンジンやリニアトロニックにも振動や騒音を低減する改良を施した。

 

<安全性能>

 

・デジタルマルチビューモニター

4つのカメラ映像を合成して車両周囲360°を映し出す3Dビュー/トップビューを採用し、車両周囲の視認性を高めた。また、画面表示に新採用のセンターインフォメーションディスプレイを使用して、従来型のマルチファンクションディスプレイより大きく高精細な画面により、見やすさと使いやすさを向上。

 

・フルLEDハイ&ロービームランプ+LEDコーナリングランプ

ハイ&ロービームランプ、ポジションランプに加えターンランプもLED化。さらに交差点での右左折時などに進行方向を照らす、LEDコーナリングランプを新たに採用。夜間の視認性を向上させた。

 

・新型ステレオカメラユニット

画角を従来型の約2倍と大幅に拡大。画像認識ソフトや制御ソフトを改良し、より広く遠い範囲まで認識できるようにした。また、フロントガラス取り付け式に変更すると共に、レンズフードを採用し、レンズに誤って触れることがないようにした。

 

・広角単眼カメラ

低速での走行時に、新型ステレオカメラよりも広角かつ、低速時での二輪車/歩行者を認識できる単眼カメラを新採用。プリクラッシュブレーキで対応できるシチュエーションを拡大し、歴代アイサイトとして最高の性能を実現した。

 

<衝突安全>

 

スバルグローバルプラットフォームの衝突安全性をさらに引き上げ、万が一の衝突に備え、乗員保護はもちろん、歩行者保護も含む衝突安全性能を磨き上げた。対前面衝突では、バンパービームを車両外側まで拡大すると共に、衝突サブフレームを追加。対車両の衝突事故に於いて自車の衝突安全性だけでなく、相手側の乗員を守る性能(コンパティビリティ)も高めた。また、レガシィ アウトバックと同様、実際の正面衝突事故を想定して、コンパティビリティを評価する新たな前面衝突試験「MPDB(Mobile Progressive Deformable Barrier)」を導入している。

 

<つながる安全>

コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」がさらに進化。従来の「つながる安全」機能により万が一の際の安心感を高めると共に、利便性や快適性を高める新サービスとして、スマートフォンアプリでのリモートロック/アンロック機能、リモート車両位置確認機能などの、コネクティッドサービスの領域拡大を図った。

 

<パッケージング&ユーティリティ>

 

・室内空間
従来型同等のゆとりある室内空間を実現。あらゆる体格のドライバーが最適なドライビングポジションを取れるだけでなく、長距離ドライブでも乗る人全てが疲れにくい、ゆとりある移動時間を提供。

 

・荷室スペース

従来型同等の大きな荷室開口部と必要十分な荷室容量を確保。6:4分割可倒式リヤシートによって荷室を自在に拡張することで、大きな荷物や長尺物の搭載も可能。

 

・インフォテインメントシステム

11.6インチセンターインフォメーションディスプレイの大画面がもたらす使い勝手の良さや、先進的ですっきりとしたデザインはそのままに、アップル・カープレイ(Apple CarPlay)およびアンドロイド・オート(Android Auto)のワイヤレス接続に対応するなど、スマートフォンとの連携機能を大幅に強化。普段使っているスマートフォンと同じ感覚でシームレスに扱えるインフォテインメントシステムに進化。

 

 

[主な諸元](開発目標値)

 

– 全長×全幅×全高(mm):4,475×1,780×1,515(*3)
– ホイールベース(mm):2,670
– エンジン:2.0L DOHC 直噴+モーター(e-BOXER)
– トランスミッション:リニアトロニック
– ステアリング:ラック&ピニオン式
– サスペンション形式[前/後]:ストラット式独立懸架 / ダブルウィッシュボーン式独立懸架
– ブレーキ[前/後]:ベンチレーテッドディスク / ベンチレーテッドディスク
– タイヤサイズ/ホイール:215/50R17
– 駆動方式:AWD

 

 

*1:千葉県千葉市の幕張メッセにて、2023年1月13日~15日に開催。
*2:グレードによって仕様は異なる。
*3:ルーフアンテナを含む。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。