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2018年6月6日【オピニオン】

SUBARU、完成検査時の燃費・排出ガス測定の異常値発見で再調査へ

坂上 賢治

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事態は膠着状態で、国土交通省

・自動車局長より異例の声明も。

ブランドの毀損も考えなければならない局面へ

 

 対して同件に関し、監督官庁にあたる国土交通省自動車局長の奥田哲也氏が異例の声名を出している。

これによると、「昨年12月22日及び本年2月1日付けで、燃費・排出ガス検査の測定結果の書き換え事案に関し、詳細に調査し報告するよう指示し、本年4月27日付け『完成検査における不適切な取り扱いへの対応について』についてのご報告により、SUBARUから燃費・排出ガス検査に係る不正な書き換え事案についての報告を受けたところであるが、その後に行った立入検査の結果の精査の過程で、(1)運転が測定モードに合わせられず失敗(トレースエラー)した測定及び、(2)測定室内の湿度が範囲外であった測定(湿度エラー)に対し、書き換えを行う等により有効な測定として処理した事案が判明したところである。

 

このことは、貴社における不適切完成検査事案の全容解明に対する取り組み姿勢に疑問を抱かざるを得ず、極めて遺憾である。

ついては、万全の調査態勢を構築した上で、新規判明の二事案に関し徹底調査するとともに、他に完成検査に係る不適切事案が無いかどうかについて徹底調査し、その結果に基づき再発防止を策定の上、一ヶ月を目途に報告するよう求める。

なお、本報告要請は、道路運送車両法第63条の4第1項、第75条の6第1項及び第100条第1項の規定に基づくものであり、報告の内容によっては、新たな措置を講じることがあることを申し添える」とコメントした。

 

 この6月5日の会見に出席した筆者の感覚では、仕事の取り組む際の「核」になると思われる「企業哲学」について、社内経営陣と現場との間で、共通言語で意思疎通できない程の大きな認識の乖離が発生しているように見える。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。