かつて立ち乗り電動二輪車で一世を風靡したセグウェイパーソナルトランスポーター(Segway Personal Transporter)傘下のセグウェイ ナインボット(Segway-Ninebot)は10月10日(米カリフォルニア州アメカディア発)、北米ステランティス傘下のモパー(Mopar)系カスタマーケアサービス網と戦略パートナーシップを結んだ。
これにより北米のモパー認定のサービス拠点(クライスラー、ダッジ、フィアット、ジープ、ラムのカスタマーケア取扱い)で、セグウェイ製品(ポータブル電源・電動キックボード、バランススクター、電動ゴーカート)が購入できるようになる。
この取り組みにより、ステランティス傘下のモパー系店舗では、自店の顧客へ幅広い電動ソリューションを提供できるようになり、関連製品の購入ユーザーへカーライフの充実を積極提案できるようになる。
ちなみにMopar(モパー)とは、古くからのファンの間ではクライスラー全般を総称した呼称として長年親しまれていた。その後の1937年、クライスラー側で部品部門をクライスラー・モーター・パーツの純正ブランドとして採用。
以後、頭文字のMを円形状にアレンジしたロゴのモパー・ブランドは、パフォーマンスパーツの積極販売やモータースポーツ参加等により独自のブランドを確立。現在のクライスラー、ダッジ、フィアット、ジープ、ラムの公式部品・アクセサリー・サービス部門となった。
そんなステランティスの公式ブランド網での新たなセグウェイ製品の取扱い開始について、セグウェイの営業担当副社長トム・ヘバート氏は、「当社にとって、このコラボレーションは消費者にリーチする新しいチャネルを開き、お客様へ新たなライフスタイルを体験できる機会を提供します。
もとより当社は幅広い電動ソリューションのラインナップがあります。例えば、そのなかで短距離通勤に効率的な選択肢を提供することもできるようになります。これらはステランティスの製品ラインアップを補完するものとなるでしょう。
そもそもモパーとの提携は、イノベーションと持続可能性に対する両社の共通の取り組みを示すものであり、今回、当社のソリューションをお求めになられたお客様は、安全で信頼性が高く魅力的な移動体験を楽しめるようになるでしょう」と述べた。
対してモパーノースアメリカの責任者で上級副社長のマイク コヴァル ジュニア氏は、「当社のお客様は、セグウェイ製品が提供する新たな体験機会を高く評価してくれるものと確信しています。
セグウェイは世界規模でよく知られたブランドであり、当社はエキサイティングで、時代をリードする同社と提携できることを誇りに思います」と話している。
なお同提携の行方は今後、新たな市場成長如何に掛かっていると思われるが、同連携で好結果に得られた場合、両社にとってマイクロモビリティ拡販協力の可能性を大きく押し広げるかも知れない。
それはステランティスにとっては、マイクロモビリティ製品を単独で手掛け、立ちあげるリスクから開放されることを意味し、セグウェイにとっては現在の一部のマイクロモビリティユーザーというマーケティング枠を超えて、自社のブランド価値を大きく拡大できる可能性があるためだ。そうした意味で、セグウェイにとっても自らの事業戦略上、重要な節目となる可能性がある。