ステランティスは12月15日、バルカンエナジーリソーシズと、水酸化リチウムをヨーロッパ内で供給する契約を締結したことを発表した。
バルカンとの供給契約は、2021年7月に開催されたEV Dayのプレゼンテーションで詳細が発表されたステランティスの電動化戦略の⼀環であり、電気⾃動⾞⽤バッテリーパックの主要原材料の適切な供給を保証するもの。バルカンは5年の契約期間内に、最低8万1,000トン、最高9万9,000トンの水酸化リチウムを供給する予定となっている。
ステランティスは、⾃動⾞の電動化とソフトウェア開発のために、2025年までに300億ユーロを超える規模の投資を⾏う計画を発表しており、設備投資および研究開発費の合計額と売上高に関し、業界平均より30%効率的な事業を継続的に実施することを⽬指している。また、2030年までにヨーロッパで販売する⾞両の70%以上、米国で販売する⾞両の40%以上を低排出ガス⾞(LEV)にすることを目標としている。
ドイツのライン渓⾕上流部で展開するバルカンの「Zero Carbon Lithium™」(ゼロカーボン・リチウム)プロジェクトでは、塩⽔を原料として、化⽯燃料の代わりに地熱エネルギーを使⽤し、⽔の使⽤量を最⼩限に抑えて、バッテリーに利⽤可能な品質の⽔酸化リチウムを製造する。それにより、バッテリー⾦属サプライチェーンにおけるCO2の発生を削減する。