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2024年12月6日【新型車】

ステランティスNV、プジョー新型ランドトレックを発表

坂上 賢治

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ステランティス( STELLANTIS,N.V. / 本社:北ホラント州アムステルダム )は12月5日、アフリカ・中東・南米等での国際的なプレゼンスを強めるべく、プジョーブランドのピックアップトラック、「ランドトレック(LANDTREK)」をアップデートした。

 

新型プジョー ランドトレックは、1938年のプジョー 202から1960年代の404、1970年代の504に至るプジョー ピックアップの歴史を受け継ぐモデル。全世界で年間250万台を売り上げる1トン ピックアップ トラックで、主にアフリカ、中東、南米の約40か国で販売されてきた。

 

同車は、豊富なエンジンの選択肢、3 つの基本構成 (キャビン、シングルキャビン、ダブルキャビン シャーシ)、およびプロフェッショナルおよびレジャー向けバージョンを展開し、多様なニーズに応える。そんな新型プジョー ランドトレックの寸法は市場クラスに収まっており、ダブルキャビンバージョンの長さは5.33メートル、シングルキャブバージョンの長さは5.39メートル、幅はいずれも1.92メートルとなっている。

 

 

今回の新型モデルでは、大容量の荷台、先進のモジュール性、高水準の快適性に重点を置き、200馬力の新型2.2リッター マルチジェット ディーゼル エンジンを搭載し、その他にも数多くの技術アップデートを施した。

 

まずエクステリアでは、中央に新しいプジョーのエンブレムを配置した新たな縦型グリルを設けた。このグリルにはプジョーブランドを印象付ける爪形のLEDデイタイム ランニング ライトを装備。リアバンパーはスタイルと保護機能を兼ね備えたものとし、新しい PEUGEOT ブランドの文字が、3D 効果の LEDリアライトの間にあるリアカーゴドアを演出する。

 

 

インテリアでは、モダンかつ広々としたコンソールと中央の大型10インチHDタッチスクリーンを中心に構成したダッシュボードデザインを採用。インフォテイメントシステムにはウイジェットを介して直感的にアクセスできる。また中央スクリーンの下にあるプジョー トグルスイッチを使用すれば重要な機能を素早く操作することもできる。更にタッチスクリーンインターフェースはワイヤレスとなってApple CarPlay/Android Autoと互換性を備えた。

 

キャビンの2列目の肩幅は1.55メートル、最小足元スペースは50mmで、バージョンによって異なるものの最大では6人が乗客できる。合計27リットルの収納スペースが設けられていることから小さなアイテムも簡単に収納できる。加えて他のプジョー モデルに見られる、その他の多くの機能も備えている。

 

また前席では、中央アームレスト付きの2シングル シートと、マルチフレックス3人掛けベンチ シートから仕様を選択できる。ダブルキャビンバージョンの後部座席は1トンピックアップトラックではユニークな折り畳み式となっており、背もたれは60/40または100%の分割が可能。背もたれを折り畳むと追加の荷重に耐えるカードスペースとして利用できる。更に2つのISOFIX固定具によりチャイルドシートへの対応も果たした。

 

 

パワーユニットは、200HPのパワーと450Nmのトルクを発生する2,184ccターボディーゼル4気筒マルチジェット エンジンを搭載。このパワーユニットはプジョーの他のモデルでその有効性が実証されている。

 

このパワーユニットには、新しいEAT8 8速オートマチック ギアボックスと組み合わせることができ、エンジントルクを効率的に管理するための電子制御を装備した。また併せて6速マニュアル トランスミッションの選択も可能だ。

 

併せて国毎の仕向地により、1.9リッター ディーゼル エンジン (150HP、350Nmのトルク、6 速マニュアル ギアボックスとの組み合わせ)と、2.4リッター ガソリン エンジン (210HP、320Nm、6速マニュアルまたはオートマチック ギアボックスとの組み合わせ) が用意される。

 

 

併せて市街地やオフロードでのドライビングを容易にするべく1台から4台までのカメラを取り付けることもできる。オフロード カメラ (助手席側ミラー内) と360° パノラマ ビジョンは障害物の間や狭い通路を通過する際にドライバーの運転をサポートする。

 

なお200馬力の新型2.2リッター マルチジェット ディーゼル エンジン車の積載量は 1,400 kg、牽引能力は3,500 kg。その他のエンジンの最大牽引能力は3,000 kgとなる。また全モデルはホイールアーチ間の幅が1.22メートル。ダブルキャビン構成ではユーロパレット2枚(荷台サイズ1.63m×1.60m×500mm)、シングルキャビン構成ではユーロパレット3枚(荷台サイズ2.43m×1.60m×500mm)を収納できる。

 

 

なお4X4 トランスミッションを搭載しているため以下の過酷な条件にも対応可能だ。
– 渡河水深:600mm
– 攻撃角度: 29° または 30° (バージョンによって異なる)
– 出発角度: 27° または 26° (バージョンによって異なる)
– 中心角:25°
– 地上高: 最小 214 mm (16 インチホイール)、最大 235 mm (17 インチ/18 インチホイール)

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。