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2023年1月5日【イベント】

ソニー・ホンダモビリティ、新ブランド「アフィーラ」発表

NEXT MOBILITY編集部

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ソニー・ホンダモビリティ(以下、SHM)は、米国ネバダ州ラスベガスで1月5日(現地時間)より開催されている「CES 2023」で、新ブランド「AFEELA(アフィーラ)」を発表、同ブランドから発売を予定している量産車両のプロトタイプモデルを初披露した。

ソニー・ホンダモビリティ・ロゴ

SHMは、現地時間の4日、「CES 2023」の一般公開に先立って記者会見を実施。同社代表取締役会長兼CEOの水野泰秀氏が登壇し、同社の事業目的や存在意義や新ブランドの「AFEELA」立ち上げ、また2025年に発売を予定する量産車のプロトタイプなどについて語った。

 

 

[会見の概要]

1.SHMのパーパスとアイデンティティについて

SHMは「多様な知で革新を追求し、人を動かす。」を企業のパーパスとして掲げ、人々の心を自由で、心地よく、胸高鳴る方向へと動かしていくことを目指す。その実現のために、創造性で未来を切り開く人々とともに、最先端の技術と感性を掛け合わせ、“Mobility Tech Company(モビリティ・テック・カンパニー)”としてモビリティの革新を追求していく。

 

2.新ブランド「AFEELA」を発表

SHMが考えるモビリティ体験の中心に在る”FEEL”を表した新ブランド「AFEELA」を発表。ブランド名の「AFEELA」は、人がモビリティを“知性を持つ存在”として「感じる」こと、また、モビリティがセンシングとネットワークに代表されるIT技術を用いて、人と社会を「感じる」こと、というインタラクティブな関係性を表現している。

 

 

 

3.プロトタイプを初披露

人とモビリティの新たな関係を創るというSHMのビジョンを表現したプロトタイプを初披露。量産車の開発は、このプロトタイプをベースに進め、2025年前半から先行受注を開始し、同年中に発売。デリバリー開始は2026年春・北米からを予定。

 

プロトタイプのデザインで目指したのは、新たなモビリティの価値基準の創出。クルマを構成する主な要素が動力性能やパフォーマンスから、ソフトウェア、ネットワーク、ユーザーエクスペリエンスに変わっていく転換点に於いて、今までの車両デザインに求められた個性や造形のあり方を見つめ直すと共に、積み上げられてきた価値観を磨き上げることで、本質的な価値を浮き彫りにし、ピュアで強いデザインに昇華することを目指した。

 

<プロトタイプの特長>

エクステリア:モビリティと人がインタラクティブなコミュニケーションをするため、知性を持ったモビリティがその意思を光で語りかける“Media Bar(メディア・バー)”を搭載。今後、様々なパートナーやクリエイターと共に、可能性を幅広く模索していく。

 

インテリア:繭(まゆ)に包まれたような、無垢でやさしいラウンド基調のデザインは、単に心地良いだけでなく、注意を逸らす装飾性を極力無くし、カラーリングもシンプルを徹底。人を中心とし、人が求める機能と体験の実現を目指す。

 

※プロトタイプの詳細:https://shm-afeela.com/ja/prototype/

 

 

4.提供価値のコンセプト=3A(Autonomy, Augmentation, Affinity)具現化の一部を発表

■Autonomy(進化する自律性)

・安心安全技術の上に、快適な移動空間を提供。

 

・特定条件下での自動運転機能、レベル3搭載を目指すと同時に、市街地等、より広い運転条件下での運転支援機能、レベル2+の開発にも取り組む。

 

・最大800 TOPS((Tera Operation Per Second/1秒あたりの演算処理回数(兆回)の単位)の演算性能を持つハードウェアには、英国Qualcomm Technologies(クアルコム・テクノロジーズ)の「Snapdragon Digital Chassis(スナップドラゴン・デジタル・シャーシ)」のSoC(System On a Chip/装置やシステムの動作に必要な機能のすべてを一つの半導体チップに実装する方式)を採用予定。

 

・今回のプロトタイプには、車内外に計45個のカメラ、センサー等を搭載。室内のインキャビンカメラやToFセンサー(Time of Flight/光の飛行時間を計測し対象物までの距離計測を行うセンサ)により、ドライバーの運転状況や走行状態をモニタリングし、不慮の交通事故防止へ貢献。

 

■Augmentation(身体・時空間の拡張)

・新しいHMI(Human-Machine Interface/人と機器をつなぐ装置や手段の総称)を提案し、クラウドで提供するサービスと連携することで、ユーザーごとにパーソナライズされた車内環境を実現。ユーザーに運転以外の楽しみを提供する。

 

・リアルとバーチャルの世界を融合していくことで、移動空間をエンタテインメント空間、感動空間へと拡張。メタバースなどデジタルをフルに活用し、新しいエンタテインメントの可能性も追求。その一例として、米国の「Epic Games(エピック・ゲームズ)」とモビリティに於ける新しい価値観やコンセプトの検討を開始。

 

・センシング技術を活用した拡張現実(AR)によって直観的なナビゲーションの提供を目指す。

 

■Affinity(人との協調、社会との共生)

 

・カスタマーだけでなく、自動車産業に於けるパートナー、様々な産業を支えるパートナー、そしてモビリティにおける新しいエンタテインメントの創出に共にチャレンジするクリエイターとのオープンで自由な環境を作っていく。

 

・新しいサービスへの取り組みは、5Gネットワークを介して、継続的にソフトウェアアップデートを行い、進化・成長させていく。

 

<パートナーとの共創について>

Qualcomm Technologies:モビリティのインテリジェント化を進めるため、AD/ADAS(自動運転/先進運転支援システム)、テレマティクスなど、主要機能に同社製SoCの「Snapdragon Digital Chassis」を採用予定。次世代のモビリティ体験の実現に向けて、戦略的な技術パートナーシップを築いていく。

【Qualcomm Technologies社長兼CEOのクリスティアーノ・アモン氏のコメント】

「自動車はますますコネクテッド化とインテリジェント化が進んでおり、自動車における体験も変化しています。Snapdragon Digital Chassisは、次世代のソフトウェアデファインドな車両の基盤として、新しいモビリティ体験とサービスを実現します。 ソニー・ホンダモビリティと、自動車の将来に対する共通のビジョンを実現できることを嬉しく思います」。

 

Epic Games:モビリティサービスおよびエンタテインメントの新たな価値創出に向け、Epic Gamesと協業を開始する。

【Epic Games CTOのキム・レブレリ氏のコメント】

「Epicでは、クルマと自動車産業に情熱を注いでおり、ソニーとソニー・ホンダモビリティがモビリティと自動車技術の革新的な世界に参入することを、これ以上ないほど嬉しく思っています。ソニーとソニー・ホンダモビリティと共に、この革新的な新ジャンルで、新たなエンタテインメントをお届けすることを楽しみにしています」。

 

 

[CES 2023出展概要]

– 主催者:Consumer Technology Association
– 開催日程:2023年1月5日(木)~8日(日)
– 開催地:米国ネバダ州ラスベガス/オンライン
– 会場:LAS VEGAS CONVENTION CENTER
– メインソニーブース:#18600

 

■CES 2023(英語):https://www.ces.tech/
■(ソニーグループ)CES2023特設ページ(日本語):https://square.sony.com/ja/ces2023/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。