TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、英国・グッドウッド モーターサーキットで10月16日(金)~18日(日)に開催された「グッドウッド・スピードウィーク」において、GRヤリスとGRスープラの走行を披露し、その様子を公開した。
毎年7月頃に行われ、世界各国から多くのモータースポーツファン、新旧の名車、トップドライバーが集まるモータースポーツの祭典として知られている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で来年以降に延期となっていた。今年は、「グッドウッド スピードウィーク」として無観客イベントが開催されることとなり、その模様がオンラインで公開された。TGRでは、2009年にGFoSに参加し、以降はこの自動車文化を支える、伝統的なイベントに毎年参加している。
10月16日(金)から18日(日)にわたって開催されたラリーステージでは、新型車GRヤリスが競技開始前にコースを試走するゼロカーとして登場。さらにモーターサーキットの特設ステージで、GRヤリスの走行を披露した。
GRヤリスは、TOYOTA GAZOO Racing WRT (World Rally Team)に学んだ「FIA世界ラリー選手権で競争力あるクルマづくり」や、開発初期からプロドライバーによる評価を取り入れたことによって、世界のあらゆる道でも思い通りに操れ「誰もが安心して意のままに運転できる」クルマとして誕生した。
マスタードライバーであるモリゾウこと社長の豊田章男の「トヨタのスポーツカーを取り戻したい」という想いのもと、「モータースポーツ用の車両を市販化する」、という逆転の発想で開発したトヨタ自動車初となるモデルだ。今回のドライバーは、GRヤリス開発にも協力した2019年TGR WRTヤリ-マティ・ラトバラとクリス・ミーク、そして、2020年TGR WRTで参戦中のエルフィン・エヴァンスが務めた。
その他、昨年のGFoSに引き続きGRスープラの欧州限定の特別限定車も走行を披露した。
イベントは元々、渋い自動車マニアのためのクラシッカーイべントであったが、最近は最新スポーツモデルの披露の場になりつつある。
今回のイベントでは、「マスタードライバーのモリゾウ」こと、トヨタ自動車株式会社代表取締役社長 豊田章男が動画で出演。モータースポーツそしてGRヤリス開発への想いと、GRヤリス同乗体験を映像で伝えた。
■マスタードライバーモリゾウ ビデオメッセージ(抜粋)
グッドウッドは、私のようなクルマ好きが集い、クルマを五感で楽しむことができる最高の場所です。
今年は現地に行き、実際にガソリンの匂いを嗅ぐことは叶いませんが、リッチモンド公爵の素晴らしいアイデアで、今年も多くの素晴らしいクルマを見て、エンジンのうなりにも耳を傾けることができました。
私の愛すべきGRヤリスもそのひとつです。
GRヤリスは、競技用のヤリスWRCから作った市販車です。私達がWRCのようなモータースポーツへ参戦するのは、よりダイナミックなクルマづくりについて多くの事を学ぶことができるからです。
私はマスタードライバーとして、TOYOTA GAZOO Racingの仲間であり親愛なるトミ・マキネン氏と一緒に、一からこのGRヤリスの開発に携わってきました。実際のテストドライブにお連れできませんが、映像でこのクルマのフィーリングをお楽しみいただけると幸いです。
■グッドウッド・スピードウィーク:https://www.goodwood.com/motorsport/goodwood-speedweek/