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2022年7月12日【アフター市場】

スカニアジャパン、国交省に排ガス・燃費試験の瑕疵を報告

NEXT MOBILITY編集部

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国土交通省は7月12日、日野自動車の排出ガス・燃費試験の不正を受けて、国内大型車メーカーに、同様の不正が無いか調査・報告するよう指示していたことについて、フォルクスワーゲングループのスカニアジャパンから、試験に於いて問題があることが判明した旨の報告を受けたと発表した。

国交省は、日野自動車の排出ガス・燃費試験の不正事案を受けて、3月4日、トラック・バスを製造・販売する他の大型車メーカーなど7社に対し、同様の不適切な事案の有無等について調査・報告するよう指示。4月11日に、6社から“問題なし”の報告があったことを公表した。

 

今日(7月12日)になって、調査に時間がかかっていたスカニアジャパンから、試験に於いて問題があることが判明したとの報告を受け、その主な内容について以下の通り公表した。

 

 

1.調査内容

 

・認証取得時の長距離耐久試験とそれに基づく劣化補正値の算出や燃費試験の測定方法等について、自動車型式認証関係法令の規定や目的に沿わない測定方法・データ処理等の不適切な事案の有無。

 

・調査の結果、不適切な事案等があった場合には、その内容の詳細。

 

 

2.スカニアジャパンからの主な報告内容

 

・大型トラック・バスに搭載されているエンジン4機種に係る型式指定申請(平成26年9月~30年9月)に於いて、スウェーデンのスカニア(Scania)本社が長距離耐久試験を行い算出した、排出ガス劣化補正値を提出したが、この長距離耐久試験に於いて、以下の問題があることが判明。

 

[1] 5,000km、4万km、8万km、12万km、16万km、20万km、22万kmを走行した時点に於いて、排出ガス測定を2回以上行う必要があるところ、1回しか測定していなかった(4機種)。

 

[2] 初回は、5,000km(±500km)で排出ガス測定を行うべきところ、6,100kmで排出ガス測定を行った(2機種)。

 

・規定の内容を十分理解していなかったこと等が原因であり、故意性はない。

 

・排出ガス測定値が十分低いことから、基準適合性に問題はないと考えられるが、実証試験にて問題ないことを確認するまでの間、自主的に出荷を停止。

 

・国内の該当エンジンの搭載車両は1,155台。

 

 

3.国土交通省の対応

 

・報告内容の精査、実証試験の確認等を行い、その結果を踏まえて適切に対応する。

 

 

■(スカニアジャパン)「排出ガス・燃費試験の実態」の社内調査結果について:https://www.scania.com/jp/ja/home/about-scania/newsroom1/press-releases/scaniajp-pressrelease-220712.html

■スカニアジャパン:https://www.scania.com/jp/ja/home.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。