豊田通商は4月30日、コスタリカのトヨタ・レクサス販売代理店「PURDY MOTOR(パーディモーター/以下、PM社)」に、4月27日に出資し、同社株式の10%を取得したと発表した。なお、日本企業によるコスタリカの自動車販売代理店への出資は初となる。
コスタリカは、常備軍の不保持や高い教育費の国家予算比率など、中米で最も安定した民主主義国とも呼ばれ、また、国内電力の98%以上を再生可能エネルギーによる発電で賄い、ラテンアメリカで初となる水素ステーションを導入するなど、環境立国の側面も持っている。さらに、一人当たりのGDPは1万2000米ドルを超え、新車需要が安定的に推移。トヨタ車の販売台数も年間約8000台、シェア18%前後で推移しており、同国の新車販売市場でシェア1位を獲得している。
PM社は、1957年の設立以来、トヨタ車の販売を軸に成長し、現在はトヨタ・レクサスに加え、日野とスバルの販売代理店事業も行う、コスタリカで最大級の自動車販売代理店。また、子会社・関連会社を通して、販売金融、アフターメンテナンス、保険、中古車販売、次世代モビリティ関連(カーシェアリング事業・シャトルバス運行事業)など、自動車バリューチェーン事業を幅広く手掛けている。
豊田通商は、トヨタグループ各社を中心に日本国内で生産された自動車を世界各国へ輸出する他、海外生産車の第三国への輸出にも携わっており、その販売ネットワークを世界146カ国、そのうち直接出資による事業を45か国で展開。今回のPM社への出資を通じて、コスタリカにおいても、トヨタブランドに相応しい販売・サービス事業を推進し、トヨタ・レクサスブランドのさらなる価値向上を図る。
また、既存事業の拡大のみならず、同社の自動車事業アセットと、豊田通商の多角的な事業の知見を組み合わせることで、社会課題の解決につながる新しいモビリティサービスの創出や、燃料電池自動車の普及推進、自動車部品リサイクルなど、同国が推進する環境関連事業への取り組みにも挑戦。それらの事業を通じて、コスタリカのモビリティ社会と同国経済の発展に貢献するとしている。
[会社概要]
– 会社名:PURDY MOTOR S.A.
– 所在地:サンホセ コスタリカ
– 代表者:Amadeo Quirós (President)
– 設立:1957年
– 事業内容:
自動車販売代理店、小売販売、販売金融、アフターメンテナンス、シェアリングなど。
■PURDY GROUP(英語):https://www.grupopurdy.org/en/