日本板硝子(東京都港区、代表執行役社長兼 CEO 森 重樹、以下 NSG)は、光触媒の技術を活用した抗ウイルスガラス「ウイルスクリーン®」を使った簡易衝立キットを開発したと発表した。(坂上 賢治)
このウイルスクリーン(製品紹介サイト )は、銅系化合物と酸化チタンの光触媒を組み合わせた抗ウイルスガラスで、ガラスに付着したウイルスの活性を低減させるもの。簡易衝立キットは、商業施設のレジカウンター等での利用を想定しており9月頃の発売を予定している。
ウイルスクリーンの抗ウイルス機能を持っている仕組みは、一般的にモノに付着した細菌やウイルスは 12 時間~24 時間生存すると言われてオリ、ウイルスクリーンは抗菌、抗ウイルス効果のある銅系化合物と有機物を分解する酸化チタン光触媒の相乗効果により、蛍光灯やLED 照明の光でガラス面に付着したウイルスをおよそ 60分で 99%以上減少させてウイルスの活性を抑える。
また銅系化合物の抗ウイルス効果が弱まっても、光触媒機能によって効果が回復します。光触媒は屋外光(紫外光)により光触媒効果を発揮する「紫外光応答型」が一般的だが、ウイルスクリーンは蛍光灯や LED 照明の可視光にも反応する「可視光応答型」であり、室内で利用可能な抗ウイルスガラスとして利用できるという。
発売する「簡易衝立キット」は、レジカウンター等周辺のウイルス対策を想定。顧客に接する側に抗ウイルス膜、店員側には飛散防止フィルムを貼り付け、双方の飛沫感染を防止する。またガラスに付着したウイルスの活性を低減させることから、ガラス面の消毒の必要がなく、清掃時
の感染リスクを低減することが可能。
同社では、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等のレジカウンターで感染を気にすることなく買い物ができる「新たな生活様式」が生まれることを期待しているという。なおキットは現場で簡易的に組立できる構造としており、店舗の環境に合わせて2種類より選択可能(幅 90 センチ×高さ 110 センチ、幅 100 センチ×高さ 175 センチの2種類)だとしている。