三菱自動車工業は１１月１９日、エジプトの（元）販売会社の「MASRIA社（以下、原告）」が同社に対し、販売店契約の終了を巡って提訴した裁判の上告審（2012年8月31日発表）について、エジプト・アラブ共和国内裁判所が11月15日付で原告の請求を却下したと発表した。

[上告審概要]

– 判決があった裁判所：エジプト・アラブ共和国内裁判所
– 判決言渡日：2021年11月15日

＜上告を提起した者＞

– 商号：MASRIA Co., Ltd
– 本店所在地：3A Ramsis St., Maarouf Building, Cairo, Egypt
– 代表者：Sayed Mohamed El-Rawas, Chairman

訴訟の提起から判決に至る経緯

三菱自動車は、エジプトに於ける（元）販売会社である原告に対して、販売店契約の規定に従い契約期間満了日（2010年7月20日）を以て、同契約を終了する旨を通知した。

これに対し、原告は、解約通知を合理的根拠のないものとして、2010年2月20日付でエジプトの裁判所に、販売店契約の期間延長又は、これが認められない場合の予備的請求として9億USDの損害賠償を請求する訴訟を提起した。

この訴訟について、2010年10月26日に第一審裁判所、そして2012年7月3日には控訴審裁判所は、それぞれ、裁判管轄がエジプトの裁判所にはないことを理由として、原告の訴えを却下する旨の判決を下したが、原告は控訴審判決を不服として、2012年7月21日に上告した。

その上告審が11月15日に結審し、三菱自動車は、上告審で原告の請求が付で却下される旨が記載された公式書面を11月17日に受領した（判決文は未受領）。

三菱自動車は、主張が全面的に認められたため、今後、判決による業績への重大な影響はないとしている。