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2020年11月6日【イベント】

いすゞ、コロナ禍で当期利益赤字/中期計画未達ながら積極姿勢

間宮 潔

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 いすゞ自動車は11月6日、2021年3月期第2四半期連結決算および通期の業績予想を発表、オンライン会見で片山正則社長が「中期経営計画の最終年度に当たり、数値は大きな未達を想定せざるを得ない」と総括したが、「先般発表したボルボ・グループとのアライアンス強化、UDトラックスのいすゞグループ入りなど課題ベースの取り組みは確実に新化させている。カミンズとの提携も進めている」とし、コロナ渦でも積極経営を堅持していく構えを示した。(佃モビリティ総研・間宮潔)

 

 同会見には、片山正則社長のほか、南真介・取締役常務執行役員(経営業務部門、企画・財務部門統括)、グループCFOの中俣直人・執行役員(企画・財務部門統括代行)が出席、決算の詳細に触れ、かつメディアの質問に応じた。

 

2021年3月期第2四半期連結業績(4~9月累計)は、売上高で7929億円(前期比22.3%減)、営業利益で168億円(同76.5%減)の黒字を計上したが、当期純利益ではわずかだが17億円の赤字とした。

 

同業績に連動する連結販売台数は前期に比べ7万5000台少ない17万1000台(前期比30.6%減)とした。このうち国内は1万台強少ない2万9000台(同26.8%減)、海外は6万5000台すくない4万2000台(同31.3%減)とした。

 

小型ピックアップトラックを含むLCV部門のグローバル販売は前年同期比27.9%減の10万5000台、大型バスを含むCV部門では同27.2%減の11万台とした。
国内では排ガス規制や法規制の切り替えによる駆け込み需要のあったほか、北米やインドネシアを中心にしたアジア地域で落ち込みが影響した。

 

 2021年3月期の通期見通しでは、期初の売上高1兆7000億円、営業利益500億円をそれぞれ上方修正した。
売上高は1000億円上積む1兆8000億円(前期比13.5%減)、営業利益は200億円上積む700億円(同50.2%減)、当期純利益も70億円上積む190億円(同76.6%減)とした。コロナ感染拡大に伴うインド事業の減損80億円を織り込んだ。

 

連結販売台数は、内外合わせて前期比18.3%減の41万6000台、グローバル販売は同13%減の52万2000台にそれぞれ策定した。
なお次期中期計画の策定にあたっては、現計画で掲げた連結売上高2兆3000億円の達成がコロナ渦で困難になっており、「向こう3年間はコロナ影響が続き、2兆円台になる」と見通し。
来春のUDトラックスのグループ入りを前提に、3年ないし5年の中期計画を策定、シナジー効果を織り込んでいく考えだ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。