長谷工グループのデベロップジャパンが運営するUXデザインセンター(User eXperience Design Center)は11月19日、マンション・自動車・ブライダル業界などの集客、接客を支援する『DAM(Digital Area Marketing)ソリューション』を2020年11月から本格的に提供開始すると発表した。
『DAMソリューション』は、長谷工グループがこれまで不動産販売の現場で培ったエリアマーケティングの知見をもとに考案された。2020年7月から提供開始した完全オンライン型のライブ物件案内サービス『Air-DAM(エアー・ダム)』と集客施策である『GEO-DAM(ジオ・ダム)』との連携を図ることでマンション業界のみならず、自動車やブライダル業界の集客や接客にも活用できるソリューションとして展開が可能になっている。年内には集客、接客に加え、追客までワンストップで支援する統合型ソリューションへのアップデートを行う予定だ。
マンション・自動車・ブライダル業界などのエリアビジネスにおいては、販売現場のDX化の遅れが指摘されており、従来の集客・販促施策は、目的によってそれぞれ分断されていたことから、統合が難しいことが課題とされていた。例えば、「認知獲得/興味喚起」が主目的のチラシによる集客では、直接効果・間接効果を定量的に分析できず、これまではアナログでの対応により、来場時のチラシ持参者の数や来訪アンケートでの回答数により効果を計測していた。その他「比較検討/情報収集」が主目的のポータルサイトやリスティング広告、バナー広告による集客においても、反響や資料請求の増加が来場を増やすという目的に直接的に寄与しづらく、それぞれの目的によってそれぞれがリード情報の管理を行っていることで、多くの現場で重複する業務が発生し、デジタル化と一元化が求められてきた。
こうしたことを背景に、長谷工グループが、これまで手掛けた過去3,000物件以上の新築マンションのデジタルマーケティングデータによるエリア分析力をもとに、エリアターゲティング集客と精度の高い来店データの繋ぎ込みにより、販促活動の統合を実現。DAMソリューションとして、「認知・比較検討」から「見学」まで一気通貫での販促活動の見える化を推進するデジタルソリューションを開発したものだ。
【DAMソリューションとは】
「エリアターゲット分析」と「動画ソリューション」による効果的な集客を実現する動画エリアマーケティングソリューション『GEO-DAM(ジオ・ダム)』と、従来のWEB会議ツールでは実現できなかった「お客様がまるでその場にいるかのような来店&見学体験を楽しむこと」が可能なバーチャル見学体験ソリューション『Air-DAM(エアー・ダム)』を標準装備した、マンション・自動車・ブライダル業界などエリアビジネスの販促活動の一元化と見える化を実現する統合型デジタルソリューション。
特徴①:長谷工グループの新築マンションの販売支援実績とエリアマーケティングの知見をもとにした効果的な集客施策
・デベロップジャパンがこれまでに手掛けた過去3,000物件以上の新築マンションのデジタルマーケティングデータによるエリア分析力
・配信エリアの人口の85%以上をカバーし、チラシ広告と同等の細分化を可能にしたエリアセグメントに加え、デモグラフィックを掛け合わせたターゲティング精度
・過去2,000本以上の動画制作実績を誇る専門部隊による情報リッチな動画クリエイティブの制作力
特徴②:家族で安心安全な臨場感ある来店&見学体験を可能にする「バーチャル見学体験」の環境を構築
・家族で気になる商品をストレスなく見たいという要望に対して、With コロナ時代でも安全安心にご案内することが可能
・これまでのWEB会議ツールの導入では「商談」に最適化されていたため提供できなかったお客様が、まるでその場にいるかのような来店体験を実現する「ご案内」を可能に
・多拠点からの同時接続により遠隔地に住むご両親も同席するなどこれまで参加が難しかった⽅も、世界中どこからでも同席が可能に
特徴③:集客・販促活動の「認知/比較検討」から「見学」までを一気通貫で見える化
・ポータルサイト、リスティング広告、バナー広告など、これまで目的ごとに分断されていた販促施策を一元化。また、一元化により得られた集客データと精度の高い来場データの繋ぎ込みにより成果を高めるPDCAサイクルを実現する、追客を行うためのプラットフォームの提供を年内に提供開始予定。
■実績値、他施策との定量的な比較
DAMソリューションは、先行導入企業において、従来の集客・販促施策と比較して2倍以上の来場獲得数を実現した(2019年8月~2020年2月の自社グループ調べ)。
また、運用効率においても、媒体別の来場獲得単価でみた際、ポータルサイトやリスティング広告、バナー広告との比較で約30%のコスト削減での来場獲得を実現した(2019年8月~2020年2月の自社グループ調べ)。
■利用シーン
◇利用シーン①:新築マンション販売(モデルルームへの見学・プレ見学の促進)
【従来】
・チラシ中心の販促活動のため、物件サイトやポータルサイト、WEB広告バナーに合ったクリエイティブの企画がなされず転用された運用に留まっている。
・チラシ、ポータルサイト、WEB広告など媒体ごとに異なるセグメントが用意されていることから、ターゲティング時に都度適切な配布・配信の設定を行う必要がある。
・お客様が物件検討時の情報収集段階においても、モデルルームの「見学」以外に追加の情報を得られる選択肢がない。
⇒統合的に戦略を立案し、成果を高める販促のPDCA サイクルを実現することが難しかった。
【導入後】
・これまでの定型化されたポータルサイトや紙面が限られる折り込みチラシでは表現できなかった、物件が打ち出したい テーマに合わせた 訴求メッセージ (例: 「共用施設を含 む マンションの魅力」、「住みやすさを考え抜 いた 設備仕様」 など )によるクリエイティブの 運用が可能に。
・例えば、「物件所在地の学区内に居住中」や「販売物件と同じ最寄駅を利用」などといった、エリアセグメント×デモグラフィック情報による、折り込みチラシ並みの高精度なターゲティングが可能に。
・実来場に匹敵する「バーチャル見学体験」という受け皿を新たに設けることで、情報収集段階でもお客様が家族で安心安全に楽しみながら見学体験が可能に。遠隔地の物件でこれまで見学を諦めていた方々にも情報提供を実現。
⇒DAMソリューションの導入により、マンションの販売フェーズに合わせたターゲットやクリエイティブの設定による、統合的な販促活動をサポート。これまで取りこぼしていた潜在顧客へのリーチも実現。
◇利用シーン②:新車・中古車の自動車販売
【導入後】
・これまでのエリアターゲティングに加え、自動車への興味関心に基づく新たなセグメンテーションの掛け合わせにより、精度の高いエリアターゲット分析が可能に。また、動画を活用した情報リッチな訴求によって効果的な集客を実現。
・オンラインでの双方向の接客に必要なデバイスレンタルや予約管理システム、マニュアルを備えたパッケージを、「バーチャル見学体験」提供サービスとして利用可能(『Air-DAM(エアー・ダム)』)。煩雑な手配や管理業務が無いため手軽な導入・運用を実現。
⇒セールス担当者の使い勝手を考え抜いた、「集客」・「接客」のワンストップ化を実現する⼿軽なパッケージにより、店舗のDX化をサポート。
◇利用シーン③:ブライダル業界(式場案内)
【導入後】
・これまで実来場による見学が難しかった沖縄などの遠隔地の式場についても、「プレ見学」機能により「バーチャル見学体験」を実現。また、これまで物理的な制約によって同時に式場選びができなかったパートナーや家族とも、複数拠点からオンラインで参加が可能に。
・ゲストハウスやレストランなど、専門式場やホテルと異なり認知のための販促手段が限られていた施設において、動画を活用した効果的な訴求を実現。
⇒デジタル上での「集客」・「接客」のワンストップ化を実現することで、これまで提供できなかった新たなサービスの提供をサポート。