コスモエネルギーホールディングス(以下、コスモエネルギーHD)のグループ会社で石油製品販売やカーリース事業を展開するコスモ石油マーケティングは、6月30日、電気自動車(以下、EV)の開発・販売等を行う東京のスタートアップ企業「ASF社」と資本業務提携契約を締結し、ASF社の第三者割当増資による新株式の一部を引き受けて出資を行ったと発表した。
「地球と人間と社会の調和と共生を図り、無限に広がる未来に向けての持続的発展をめざします」をグループ理念に掲げるコスモエネルギーグループは、その理念の下、第6次連結中期経営計画の「Oil & New」にて、カーボンネットゼロ社会に貢献するため、石油エネルギーを安定的に供給する役割を果たしつつ、新たな収益の柱として風力発電事業を中心とした再生可能エネルギー事業を強化。
発電事業においては、国内初の風力発電会社で陸上風力国内第3位のシェアを有するグループ会社のコスモエコパワーが、風力のリーディングカンパニーを目指して、陸上風力発電事業で培った技術・ノウハウを活かした洋上風力開発を推進し、電力小売事業においては、コスモ石油マーケティングが、家庭やオフィス・工場、自治体施設、SS等へコスモエコパワーの風力由来の電力「コスモでんきグリーン(※1)」の供給を行うなど、グループ一体となって、再生可能エネルギー・サプライチェーンの構築を加速させている(※2)。
一方、モビリティを中心とした新エネルギー社会のシステム構築を目指すファブレスメーカーとして設立されたASF社は、水平分業型の独自の製造サプライチェーンや、用途やニーズに応じた車両を生産するシステムを構築し、コストパフォーマンスに優れたEVの開発、製造および販売を手掛けると共に、EVを再生可能エネルギーとパッケージで提供。開発中の物流事業者向け小型EVの事業化以降、サービスを物流業界以外のBtoB領域や、BtoC領域へも拡大する計画だ。
コスモ石油マーケティングは、今回の提携により、既存事業である「コスモMyカーリース」や「やさしいカーシェア」を通じて、ASF社製の軽自動車クラスEVを提供するほか、EVに同社の再生可能エネルギー由来の電力を供給することで、ゼロエミッションEV社会の実現を図る。なお、具体的な開始時期は、今後両社で検討・調整した上で決定すると云う。
<主な協業領域>
(1)「コスモMyカーリース」におけるASF社製EVの提供
(2)「やさしいカーシェア」におけるASF社製EVの提供
(3)上記(1)(2)サービス利用者への当社再生可能エネルギー由来電力「コスモでんきグリーン」の供給。
(4)同社SSネットワークでのASF社製EVの車検・整備、急速充電、カーケアサービス等の提供。
コスモエネルギーHDグループは、この提携を介して、川上で発電した再生可能エネルギーを川下のEVへの供給に繋げることでグリーンサプライチェーンの構築を実現すると共に、「コスモMyカーリース」や「やさしいカーシェア」において、EV導入を拡大。様々な顧客ニーズに応えつつ、既存のモビリティ事業を将来のカーボンネットゼロ実現に向けて発展させ、更なる成長を図っていきたいとしている。
また、これまで築き上げてきたエネルギー・モビリティ事業の仕組み・体制、ノウハウ、「ココロも満タンに」に代表されるブランドを活かし、ASF社の確実な成長をサポートし、この提携を発展させると共に、今後もサステナブルな社会の実現に向けて、様々な取り組みや他社との連携を行っていくとしている。
※1:家庭向け・法人向けいずれも含む。
※2:同社のめざす事業イメージ(以下図)。
[会社概要]
<コスモ石油マーケティング>
– 商号:コスモ石油マーケティング株式会社
– 本社所在地:東京都港区芝浦一丁目1番1号
– 代表者:代表取締役社長 森山 幸二
– 発足年月:2015年10月
– 資本金:1,000百万円(2021年3月31日現在)
– 事業内容:石油製品販売、カーリース等。
<ASF社>
– 商号:ASF株式会社
– 本社所在地:東京都港区赤坂1丁目14-5 アークヒルズエグゼクティブタワーS403
– 代表者:代表取締役社長 飯塚 裕恭
– 発足年月:2020年6月
– 資本金:34百万円(2021年3月31日現在)
– 事業内容:EVの企画、開発、製造および販売、バッテリーリース事業他。
■ASF:https://www.asf-ev.com/
■コスモ石油マーケティング:https://com.cosmo-oil.co.jp/