埼玉工業大学は、7月9日、私立大学では国内初となる自動運転技術の研究・開発を産学連携で推進するための大学発ベンチャー「株式会社フィールドオート(以下、フィールドオート)」を、6月26日に設立したと発表した。
「フィールドオート」は、埼玉工業大学の学生も活動に参加する企業で、同大学のキャンパス内に設置。社長には埼玉工業大学の工学部情報システム学科 渡部大志教授が就任する。
同大学が「フィールドオート」を設立した背景には、かねてより内閣府総合科学技術イノベーション会議が実施している戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)に参画していることが挙げられる。
この参画により、同大学は2017年10月にSIP自動走行システム/大規模実証実験(以下、SIP-adus大規模実証実験)参加機関として、私立大学としては唯一、世界的な大手自動車メーカーと共に、お台場周辺地域で公道における実証実験を開始している。
また、同年12月には、同大学キャンパスの地元、埼玉県深谷市において、県内初の公道による自動運転の実証実験を始める等、自動運転技術に関する研究を積極的に行ってきている。
今回設立した「フィールドオート」の主な事業展開は、このようなSIP-adus大規模実証実験における同大学の自動運転実証実験の経験・ノウハウを活かし、オープンソースの自動運転ソフトウェアを開発・提供する株式会社ティアフォーとの連携により、主に自動運転実証実験のサポートをこなうというもの。
同社では、今後、高齢者等の交通弱者に優しく交通事故のない社会を実現するという目的を掲げ、同大学で研究している自動運転の実用化に関する技術・ノウハウを活かした事業を推進し、学外移転していく予定。
また、同社はティアフォー社との協力関係により、向こう3年間で約30件の自動運転実証実験に関する受託を目指す。
- 会社概要
・社名:株式会社フィールドオート
・本社:埼玉県深谷市普済寺1690(埼工大キャンパス内)
・社長:渡部大志(本学工学部情報システム学科教授)
・出資:株式会社ティアフォー100%
・創業:2018年6月26日設立
・主要事業:自動運転実証実験のサポートおよび関連する教育、出版 等
・連絡先:TEL 048-585-2940