埼玉工業大学は12月8日、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の参加機関として、羽田空港地域において本年度2回目の実証実験を 10月21日から計9日間実施したことを発表した。
埼工大は2020年6月に続き、同大学・自動運転技術開発センターが開発した自動運転バス(リッセイ II)で参加した。
今回の実証実験では、ITS無線路側機を活用した公共車両優先システム(PTPS:Public Transportation PrioritySystems)及び信号情報提供、バス専用レーンなどのインフラ協調機能の有効性を検証する走行を行なった。
羽田空港第3ターミナルビルを起点にした周辺地域の公道(1周約4km)のコースを、実環境下において法定速度(時速60km)内で計測走行。同大学のバスにはITS無線受信機を搭載し、無線通信により、信号情報の提供と公共車両(バス)に対する優先的な信号制御を行う仕組みについて有効性を検証するデータを計測した。
埼工大はSIP自動運転に、2017年10月より私立大学として唯一2期連続で参加している。2019年4月に設立した自動運転技術開発センターを中心に、全国各地の公道における実証実験に多数参加してきた経験を活かして、SIP自動運転に取り組む。
また今回、実証実験で走行する車内から卒業研究のゼミ学生を対象に、「走るオンライン・ゼミ」を実施。最先端の研究を学生の教育題材に活用した新スタイルのオンライン教育も実施した。
■自動運転バスについて
車両の仕様:大きさ 625×203×261、重量 4.7t、24 人乗り、4000cc ディーゼル車
AIPilot/Autowareで自動運転可能な試験車両。
埼工大の自動運転バスは、「埼玉県スマートモビリティ実証補助金」に採択(2019年度)され開発された。