NEXT MOBILITY

MENU

2024年7月4日【新型車】

ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京、初披露会リポート

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

写真はオープニング風景。左から:ロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋リージョナル・ディレクターを務めるアイリーン・ニッケイン氏、コーンズ・モータース株式会社の代表取締役社長・林 誠吾氏、ロールス・ロイス・モーター・カーズ セールス & ブランド・ディレクターのジュリアン・ジェンキンス氏、ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京のゼネラルマネージャーを務める斎藤啓太郎氏

 

パートナーシップ60周年を迎える両社の歩みが新拠点に結実

 

英国ウエスト・サセックス州グッドウッドを拠点とするロールス・ロイス・モーター・カーズ ( Rolls-Royce Motor Cars Limited )と、日本国内に於ける同社ブランドの正規代理店として永年に渡って歩み続けてきたコーンズ・モータースは、今年2024年にパートナーシップ60周年を迎える。

 

 

そうしたなかで7月5日( 東京発 )、世界でも最も新しいビジュアル・アイデンティティを盛り込んだ旗艦ショールーム「ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京 」が、東京・千代田区紀尾井町( ホテルニューオータニ ガーデンコート1階 )に於いてリニューアルオープン。その内容を報道陣に向けて初披露した。

 

ショールーム内は、ロールス・ロイスの真髄を表すビスポークのためのスペース「アトリエ( Atelier )」、インスピレーション溢れるラウンジスペース「キャビネット・オブ・キュリオシティ( Cabinet of Curiosities )」、「スピークイージー・バー( Speakeasy Bar )」など必須の構成要素を取り入れ、コンテンポラリーでラグジュアリーな空間として再デザインされている。

 

 

その設えは、ロールス・ロイスが世界各地で展開する新ビジュアル・アイデンティティに基づいて装いを新たにしたもの。この新たなコラボレーションの成果は、先の通り、英・ロールス・ロイスと日本で最も歴史あるパートナーであるコーンズ・モータースにとって、パートナーシップ60周年を祝う重要な節目となった。

 

また最も新たな拠点に盛り込まれたビジュアル・アイデンティティは、ロールス・ロイスが期待を寄せるビスポークに対する需要の高まりを反映させたものとなっている。

 

自分だけのクルマづくりを考えるインスピレーションの場に

 

そもそも活気あふれる東京の中心地であるホテルニューオータニ ガーデンコート1階に設けられたロールス・ロイス・モーター・カーズ東京は、ブランドの新たなビジュアル・アイデンティティを、まさに東京の中心地から世界に向けて発信するものとなり、それは緻密かつ、比類なきラグジュアリー表現の格好の舞台となっている。

 

 

デザインコンセプトは、エントランスのドアの設えから始まっている。そこにはロールス・ロイスを象徴するパンテオン・グリルをモチーフに、全てのロールス・ロイス車に輝くスピリット・オブ・エクスタシーが飾られ、独自のラグジュアリー感と職人技を組み合わせて提供するというロールス・ロイス・ブランドの精神性を如実に表現したものとなった。

 

更にショールームの内部へと進んでいくと、洗練されたラグジュアリー感やクリエイティビティ表現を組み合わせつつ、ブランド創設者の言葉を随所に配する拘りを見せており、それらがロールス・ロイスブランド120年の歴史を再認識させる。

 

足を踏み入れると広がるラウンジスペースの「キャビネット・オブ・キュリオシティ( Cabinet of Curiosities )」には、時代を超越したオブジェやアートワークが折衷的にディスプレイされている。

 

 

それらはいずれも、ショールームの来訪者に新たなインスピレーションを与えたり、思ってもみなかったアイディアの源泉となったり、自分だけのビスポークモデルづくりを考えるにあたり、具体的に、どのようなクリエイティビティを依頼すれば良いかなど、自らが本当に欲しいクルマはどのようなものか、顧客側がそうした提案の切っ掛けを促すことができるような空間に仕立てられているようだ。

 

ショールームは、5台の車両がゆったりと眺められる空間とした

 

また、「スピークイージー・バー( Speakeasy Bar )」はリラックスした雰囲気づくりを自然と醸し出せるよう、ショールームに訪れた来訪者同士の交流の場としても愉しめる空間づくりに配慮したという。

 

 

ショールームを更に内部へと進むと、最大の見どころとなる「アトリエ( Atelier )」に行き着く。そこはウッドパネル、レザー、刺繍糸、ラムウールやテキスタイルのサンプルなど、ロールスロイスブランドならではの精緻な職人技によって生み出されるエレメントの数々が美しくディスプレイされている。

 

特に色鮮やかなカラーサンプルトとして並べられたエクステリアカラーは壮観で、これと組み合わせるインテリアのレザーサンプルには、こちらもロールス・ロイスを象徴する傘の持ち手をあしらったバーに美しく巻かれている。

 

なおショールームの心臓部である車両展示では、余裕を以て5台のロールス・ロイス車が眺められる空間となっている。

 

 

今回のオープニング会見当日にも、車両展示のために仕立てられたキネティック( 複合LED )照明が当たり、それぞれの車両が多彩な個性とアイデンティティに沿って配置されていた。またそれをより魅力的に演出するべく、シークエンス( 連続的に )可動するデジタルスクリーンを配置。それらが魅力的な雰囲気を醸し出していた。

 

コーンズは、ブランドの確立に極めて重要な役割を果たしてきた

 

新ショールームがリニューアルされたことについてロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋リージョナル・ディレクターを務めるアイリーン・ニッケイン氏( Irene Nikkein / 2021年10月4日に、シンガポールを拠点とするアジア太平洋のリージョナル・ディレクターとして就任 )は、「ロールス・ロイスは、世界で最も鑑識眼のあるラグジュアリー愛好家の中心地として知られる東京に、最新のビジュアル・アイデンティティのショールームを開設できることを嬉しく思います。

 

このショールームは、卓越したクラフツマンシップ、革新性、そしてビスポークの無限の可能性を、自動車という枠を超え、より広いラグジュアリー分野にわたって、お客様にお届けするという私たちのコミットメントを示すものです。

 

ショールームデザインの説明場面に於ける写真。左から、ロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋リージョナル・ディレクターを務めるアイリーン・ニッケイン氏、コーンズ・モータース株式会社の代表取締役社長・林 誠吾氏、ロールス・ロイス・モーター・カーズ セールス & ブランド・ディレクターのジュリアン・ジェンキンス氏( 同氏は、2024年3月1日よりセールス&ブランド担当ディレクターを務めている

 

60年にわたり信頼を寄せるパートナーであるコーンズ・モータースは、日本におけるブランドの確立において極めて重要な役割を果たしてきました。このパートナーシップは、卓越性、誠実さ、そして最高水準の顧客サービスを提供するという共通の価値観に基づいて築かれたものです。

 

本ショールームは、ロールス・ロイスとコーンズ・モータースとのパートナーシップにおける新たな章を表すものであり、今後も日本の大切なお客様に究極のラグジュアリー体験を提供できることを嬉しく思います」と両社の永年の協力関係とそれがもたらしたショールームの仕上がりについて誇らしく語った。

 

単にお客様へ車を販売するだけではない、唯一無二の存在になりたい

 

対してコーンズ・モータース株式会社代表取締役社長の林 誠吾氏は、「コーンズの自動車事業は1964年に開始して以来、今年で60周年を迎えることができました。ロールス・ロイスとは事業開始当初からパートナーシップを結び、長きにわたって共に歩みを進めてまいりました。

 

今回のショールームの目覚ましい変貌は、そうした歩みの中で、ロールス・ロイスから数々の栄誉ある賞を頂くなどを経て評価なども得てきたロールス・ロイス・モーター・カーズ東京の真摯な取り組みへの表れとなって表現されました。

 

 

実際、ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京は、2023年の〝グローバル・ビスポーク・ディーラー・オブ・ザ・イヤー〟と〝グローバル・プロヴィナンス・ディーラー・オブ・ザ・イヤー〟を受賞。ブランドへの揺るぎない献身をお示してきました。

 

また併せて独自のパーソナライズされた体験を、個々の車両毎にお届けできていることに対して、我々の大切なお客様からご評価下さったものと考え、それについても心から光栄に思います。

 

今後は、この度の新ショールームオープンを契機に、ロールス・ロイスの革新的なビジュアル・アイデンティティと、私たちがこれまでに培ってきたハイエンドカービジネスのノウハウを融合させ、お客様に単に車を販売するだけではなく、楽しさ、驚き、歓びを詰め込んだ唯一無二の体験を提供してまいります。

 

加えて従来のショールームデザインとは一線を画した、ロールス・ロイスの全く新しい取り組みは、ビスポークの新しい価値観を世界中に広げていくことでしょう。私たちは、これからもロールス・ロイスと共に、お客様にクルマの楽しさを再発見して頂けるような、全く新しいクルマの選び方、在り方を提案してまいります」と結んだ。

 

 

 

ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京
所在地:東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ガーデンコート1F
営業時間:10:00 – 19:00(定休日:年末年始)
TEL:03-6809-5450
ウェブサイト: https://www.rolls-roycemotorcars.com/tokyo/ja_JP/showroom.html

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。