ロールス・ロイス・モーター・カーズ(本社:英ウェスト・サセックス州グッドウッド、CEO:トルステン・ミュラー・エトヴェシュ)は8月5日、自社の日本公式インスタグラム上で今秋登場の新型ロールス・ロイス ゴーストの開発コンセプトを紹介するアニメーションを日本語字幕付きで公開した。(坂上 賢治)
公開動画は一連のシリーズとなっており、一作目ではデザイナーが「ポスト・オピュレンス」(脱贅沢)というデザインの考え方を説明、二作目ではプロダクトマネージャーが初代グッドウッド・ゴーストから学んだ顧客動向を紹介する。
新型ゴーストは、富裕層顧客のリサーチから導き出されたもので、同社では無駄をそぎ落とし、シンプルさを追求する新しいデザインムーブメントを私たちは 「ポスト・オピュレンス」(脱贅沢)と呼んでいるのだという。
新型ロールス・ロイス・ゴーストの開発がスタートしたのは約6年前。富裕層顧客のリサーチスペシャリストを筆頭にデザイナー、エンジニア、職人がチームを立ち上げた。このプロジェクトは、新型ゴーストが〝ロールス・ロイスのポートフォリオ上で確固たる地位を維持すること〟、〝顧客に新しい価値感を提供すること〟を目指した。
かつて2009年に初代グッドウッド・ゴーストを世に送り出す前、開発段階で顧客調査に多大な時間が費やされた。そのなかでゴーストを手にする顧客は、完璧さを追求するロールス・ロイスの企業理念を評価しつつも、より小型で控えめなエントリーモデルを求めていることが判っていたという。
その結果、誕生したのがサイズがやや小さく、アンダーステイトメントなデザインで、シンプルに徹した初代ゴーストが誕生した。結果、ロールス・ロイスブランドでも最も成功したモデルとなった。
今回の新型ゴーストは先代モデルの顧客から得た関関係を踏まえ、より客様ニーズを絞り込んだ製品にしていると話している。今回公開されたアニメーションでは、そうした知見の一部を映像化。今秋のリリースが予定されている同車の開発テーマが織り込まれている。
最初のエピソードには、ロールス・ロイスでデザイナーを務めるヘンリー・クロークが登場。同氏は「ゴーストのお客様は、おのずと、ほとんど本能的に優れた物を求めていることがわかりました。彼らは、ゴテゴテとした飾りや派手なギミックを嫌い、厳しい審美眼にかなう高品質で考え抜かれたデザインを好みます。この哲学が、新型ゴーストのミニマルなデザインを定義づけることになりました」と語っている。なお続く次回二番目のエピソードでは、同社プロダクトマネージャーのスティ ーヴン・フィンチが登場する。