アイ・ムーヴと、「OTSレンタカー」を運営する沖縄ツーリスト、OTSサービス経営研究所、デンソーテンの4社は、通信型ドライブレコーダーを用いて沖縄県におけるレンタカー利用者の行動を分析し、レンタカー受付の無人化に向けた業務効率化や事故低減の実証実験を、今秋から行う。
4社は、レンタカー受付無人化への取組みを、昨今の新型コロナウイルス感染リスクの低減につながる、特に重要なものであると捉えていると云う。
実証実験では、レンタカー予約者に対してドライブレコーダー映像から作成した運転マナー動画を事前配布し、貸し出し当日には、スマートフォンアプリで顔認証による予約情報の照合と、車両の解錠・施錠を行うなど、レンタカー受付業務の無人化に向けた取り組みを進める。
<実証実験の内容>
・ドライブレコーダー映像から作成した運転マナー動画の配布(レンタカー利用者の運転傾向からシーン抽出)。
・スマートフォン専用アプリの顔認証で受付し、スマートフォンで車両の解錠・施錠。
・ドライブレコーダー映像から自動生成したダイジェスト動画の活用(<旅行前>おすすめ観光ルート案内、運転マナー講習、<旅行後>メモリアル動画提供)。
・走行中の音声ガイダンス、多言語化(ガイダンス内容は国籍ごとの運転傾向に合わせてカスタマイズ)など。
また4社は、不慣れな日本での運転に不安を持つ利用者に対して、例えば日本の交通ルールや注意点をドライブレコーダーの音声ガイダンスでリアルタイムに伝えるといった安全運転支援や、年代や国籍ごとの運転行動・訪問先の傾向を調べる実証実験も検討。新型コロナウイルス感染収束後のインバウンド需要回復を見越して、観光型MaaSの推進とともに、ドライブレコーダー活用による旅行前・中・後に役立つコンテンツを提供していきたいとしている。
なお、これら実証実験の一部は、10月29日~11月1日に沖縄コンベンションセンターで開催される「ResorTech Okinawaおきなわ国際IT見本市2020」に出展される予定だ。
沖縄県では外国人観光客の増加に合わせて、外国人のレンタカー利用が増加したが、これに伴い、交通事故も増加傾向にあったことから、当事者はもちろん、地域住民の不安を少しでも解消するための取り組みを、昨年8月から始めた。
実証実験に向けた準備として、デンソーテンが提供する通信型ドライブレコーダーを搭載したレンタカーの走行データの分析や映像データ収集を実施。この取り組みは、沖縄県の「令和2年度 アジアITビジネス活性化推進事業(IoT利活用促進)」に採択されている。
[4社の主な役割]
– アイ・ムーヴ:レンタカーの予約・車両管理システムの活用。
– 沖縄ツーリスト:レンタカーの運用や実証効果の検証。
– OTSサービス経営研究所:データ分析に基づいたレンタカー業務効率化策や事故低減施策の提案・助言。
– デンソーテン:通信型ドライブレコーダーのデータを基にした行動分析と、サービス活用につながるデータ提供。